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ihatov88の徒然日記

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23 ランドマーク 7.7



 くどいようですがワタクシ、神戸に住んでます。今から数年前、巨額の借金をしてここに住んでます。まだまだ返せていないので、ちゃんと働かにゃあいかんと思ってます。

 さて、本題です。神戸と言って思い付くランドマーク。皆さんはどこを思い浮かべるでしょうか?。
 これをお読みの皆さんは、神戸に来たことはありますか?神戸には(どこも同じでしょうけど)色々ランドマーク、あります。今回はその中の一つを取り上げてお話ししようかと思います。

 神戸のランドマークその一、それは

    明石海峡大橋

です。皆さんご存知ですよね?日本一、いや、世界一の大橋。
 「明石」海峡とあるので、この橋は神戸の西となりの明石市にあると思われがちですが、本土の入り口は神戸市垂水区にあります。橋の向こうは淡路島(淡路市)です。明石市は明石市で東経135度線を通る都市で「日本時間の中心」として有名な街です。
 明石市にあると間違われるのは、これまでの交通手段であったフェリーの船着き場が明石市にあったためで、最近まで橋とフェリーが共存していました。しかし、交通手段の変化や通行料金体系のスマート化等で残念ながら2010年11月にフェリーは廃線となってしまいました。ですので、現在のところ原付や自転車で神戸(明石)から淡路島へ渡る手段はありません。
 ノンビリした船旅も味があって好きです。残念の一言です、選択肢はいっぱいあった方が良いと思いますが、赤字経営を続けるのであれば一市民はなんとも言えませんね。

   * * *

 明石海峡大橋は平成10(1998)年4月に開通しました。全長3911メートル、高さ298メートル。世界最長、高さは日本第四位だそうです。ちなみに金銀銅メダルは順番に東京スカイツリー、東京タワー、大阪のあべのハルカスだそうです。
 橋の下には瀬戸内海が見えます。潮汐の差はありますが、海面からは約65メートル。国際線の船も普通にくぐります。上から見ても下から見てもその景観たるや……、機会があれば一度おいでください。
 ちなみに、長さが中途半端なのは平成7年の神戸の地震で(当時は建設中でした)1メートルずれたからだそうです。そういえば震源地は橋のすぐそばだったんですね。

 個人的にこの橋についてのエピソードを紹介したいと思います。

 開通が平成10年4月の頭。これは、ちょうど同じ時期、私は大学を卒業して社会人となったのです。怠惰だけど自由な学生生活から社会人となり、研修施設(寮生活でした)で
「あーあ、もっと遊びたかったなあ」
と仕事をする意欲もなくしゃあなしに新入社員研修を受けていました。
 そんな時に講師の先生がたまたま淡路島の出身の方で、
「今日は明石海峡大橋開通の日です。兵庫県がひとつになった(大きな意味で、離島はのぞきますよ)記念すべき日なんです」
と授業の前におっしゃったのです。それから、
「んで、兵庫県出身の人」
と聞かれて私は挙手、同郷の人は他にも数人いました。それから肩の荷が降り、
「明石海峡大橋の歴史は自分の社会人としての歴史なんだ」
と思うと、社会人としてがんばろうと意識が徐々に変わっていったものでした。

 そしてあっちこっちで仕事して神戸に定住することになりました。ウチからは橋が見えます。通勤電車に乗ったら橋はずーっと見えます。それくらい大きな建造物であると共に、自分にとってこの橋は「社会人の同期」なのです、愛着があります。もうひとつウンチクを言わせてもらうと、この橋は100年後の人間が見ても賞賛される建造物だそうです。そんな偉大なものと同期であることに良かったと素直に思っています。
 
 今日も私は仕事に出ます。家を出れば橋脚のてっぺんが見えます。電車に乗れば車窓から橋の全景が見えます。おそらく、といいますかほぼ間違いなく橋の方が私よりも長く人のために働くと思います。しかし、橋を見るたびに自分も小さいながらも接した人には何かしらの良い印象を与えようと日々の励みになるわけです――。

作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔