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ihatov88の徒然日記

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60 節目 3/8



 何の気なしに書き始めた「ihatov88の徒然日記」、とうとう60回目を迎えてしまいました。いやあ、これはひとえに読んでくれる方がいるからでございまして、読者の皆さまには感謝感激している次第です。ありがとうございます。最近、やっと新しい物語的なものを書き始めました。最後まで話がまとまるか、頓挫するかは……ですが、公開できた日にはよろしくお願いいたしますとちょっとだけ宣伝と自分自身への発破かけ。

 すいませーん、いつも脱線。それでは本題。ここんところ更新が遅れぎみだったいいわけをします。

   * * * 

 今回節目の60話です。3月です。年度末なんですよ、今年は職場でお世話になったワタクシの師匠(上司ですがそう呼んでいる)が引退されるのです、還暦つまり60歳。今は違う部署におりますが、駆け出し社員のワタクシに社会人としての生き方を教えてくれた親にも等しい存在がいなくなるわけですから自分の中では大きな出来事です、もちろん師匠も然りですが。
 それだけ長いことワタクシも働いて来たわけです。道のりにしてちょうど半分くらい。いつかはやって来るこの時が来ただけで、これからは本当の意味で一人立ちしなきゃいけないのです。

 先日その送別会がありまして、師匠を慕う門下生たちが仕事の都合を付けて集合し、それは盛大な会となったのです。兄弟子にあたる先輩が会の段取り、ワタクシに与えられた任務はスライドショーの作成です。
 
 サプライズのために秘密裏に資料を集め、インタヴューを繰り返し、選曲を考え、途中にいれるコメントやナレーション考え……。そんなこんなで仕事の合間や休みの時はずっとビデオ作成に掛かりっきりです。
 それがですね、作っていると結構凝ってしまうのであれやこれやを足してしまうのです。しかし流す時間枠は決まっているのでこれを枠に収めなければなりません。最近書けてなかったのはこういう訳です。

 本番二日前の深夜、ようやく完成。その達成感たるや筆舌できず、スタッフと師匠の家族を交えて試写会したらその反響に涙がポロポロと止まらないのですよ、ワタクシが。
 やって良かった。同期の結婚式の時にもスライドショー作ったけど、こっちの方がある意味重い。これって共通する経験が多くあるからなのでしょうか。

 いざ本番、万全を期して上映。惜しみない拍手で涙をしたのは師匠ではなくワタクシでした(今回も)。年齢のせいですかね、最近すっかり涙もろくなってしまいました。
 最後に師匠は、
「ありがとうな」
 と一言。熱い包容をするとクシャクシャな顔で返事するワタクシ、花粉症のせいだとごまかす(ごまかせてない)。

 来月からはまた新たなシーズンを迎えます。師匠の引退すなわちワタクシの道程は先輩よりも後輩の方が多い世代になるということです。これまでは自分のために働いてきましたが、これからは師匠と呼ばれるように責任もって頑張っていきたいと思うようになりました――。

作品名:ihatov88の徒然日記 作家名:八馬八朔