小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

ピアノ弾き

INDEX|1ページ/1ページ|

 
あるところに小さいながらも瀟洒な佇まいを持ったホテルがありました。そのホテルのロビーにはピアノが一台ありました。ホテルには支配人とボーイが数名、受付のスタッフそれとピアノ担当のジョージがいました。ジョージはホテルのピアノ弾きとしてみんなから親しまれていました。
ジョージの弾く曲はクラシックやジャズなどで、みんながよく知っている曲を弾きました。ホテルのロビーでピアノを聴きながらコーヒーを飲むのがみんなの楽しみでした。

ある時ジョージがピアノの手入れをしているとどこから入り込んだのか猫がピアノの横からこちらを見ていることに気がつきました。「今日はもう店じまいのはずだったんだが、珍しい客人のために1曲だけ弾こうか。」と思い直し、ミッキーマウスマーチを弾きました。猫はじっとジョージのピアノを聴いていました。ピアノが終わると猫はニャーとお礼を言ってトコトコとホテルを出て行きました。
次の日ジョージがその話をボーイに話すと、「猫がミッキーマウスマーチを聴いて喜ぶなんてシャレが効いてますね。」と面白がったのでした。

またある時ジョージがピアノの手入れをしているとどこから入り込んだのかこのまえの猫がピアノの横に座っていました。猫は子猫と一緒にジョージのピアノを弾いてほしそうにながめていました。ジョージは喜んでねこふんじゃったを弾きました。猫は曲に合わせてたのしそうに踊りました。
作品名:ピアノ弾き 作家名:加藤悠太