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小城香保
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ポーチ考
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頭がぼんやりとし始めた頃、私は落ち着きをみせるのです。
そして、用事を自分で増やす人間。
暇なのに忙しく見せる人間。
そういう人間なのです。
ポーチがですね、有り過ぎるんですよ。女子には必需品なれど有り過ぎも困るんですよ。さて、どうしたものか。鞄の中身もポーチで小分けされてるんです。鞄の中のポーチの中のケースの中の化粧品。
マトリョーシカ現象。
そして、そこから溢れたポーチたち。次の出番を待つ者、役目を終えた者。一生使われない者。
さながらポーチの墓場。
ちょいとそこのお兄さん。
ホワイトデーにポーチをあげるのはやめましょうね。
作品名:
ポーチ考
作家名:
小城香保