ミステリー短編集 百目鬼 学( どうめき がく )
ここまでを話し終えた芹凛、「この古都の頑強なアリバイを、どう崩したらよいのでしょうか?」と自信がない。そんな芹凛に、百目鬼はギョロッと目を剥き、言い放つ。
「確か古都にはよく似た妹がいたな。さっ芹凛、古都のアリバイをぶっ壊しに行くぞ。つまり、Aは妹。ミライに彼氏を盗られた妹は――、ミライが殺害された時刻に、姉の古都の愛車で、オン・ザ・ロードだった、と証明すればよいのだ!」
作品名:ミステリー短編集 百目鬼 学( どうめき がく ) 作家名:鮎風 遊