魂のダンス
「オアシス」
森を進んでいく
深く深く入っていくと
急に光の差し込む明るい場所へとたどりつく
そこには小川があり
小川のそばに岩がひとつ
わたしの特等席
待っていたよと小川が私を迎えてくれる
いつものように岩に腰をかけると
わたしは音にならない心の中の言葉で小川にぽつりぽつりと話しかける
さらさらと流れる水音
わたしたちだけの特別な時間が流れだす
こうしてわたしたちは
今までどれだけの時間を過ごし共有してきただろうか
そっと片手を伸ばして指だけ水面に触れると
冷たくて優しくてドキリとする
まるで初めて触るかのようにいつも新鮮なときめきで心は満たされる
その水は私の体を伝って心に染み入り私の心の中は浄化され洗われていく
陽の光に照らされキラキラと光る透明な水がわたしの心に流れ始める
素足になり小川にすっぽりと入れると時々はねては笑って水をかける
心地よい時間の中で私は心を解き放つ
わたしたちはいつしかひとつになって流れていく
気が付くとうとうとと居眠りしていた
目覚めると小川はにっこりほほ笑んだ
またね
永遠に繰り返される至極の時間