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しいなのほとり
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私とポテトチップス

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私はポテトチップスを食べているときふと思った。
どうしてだろうか。 いつ食べてもいつ味わっても、ポテトチップスの味は変わらない。
ポテトチップスは私を裏切らない。
絶対、必ずと言っていいほど同じ味に均一されている。

人生もこんな風に、ごく普通に均一になっていればいいのにと思った。
普通に勉強して進学して就職して、そして普通に死んでゆけばいい。
苦しいことなんて何もない。
普通にしていれば、均一になった人生を歩んでいけるのだから。

しかし、本当にそれでいいのだろうか。
均一になった人生、それは果たして自分が満足いくものになるのだろうか。
いや、普通だからこそ普通なりの満足ができるということか。
いや、そんな人生面白くない。
多少の裏切りがあってもいいんじゃないか。
多少の苦しみがあってもいいんじゃないか。
均一じゃないからこそ、人それぞれ切り開いてゆく道は違うのではないか。
ポテトチップスの味のように均一ではだめなのだな。


そんなことを考えているうちに、
袋に入れた手には、ポテトチップスの感触はなかった。
私は、もう終わりか、と少し思った。
儚い。ポテトチップスの人生は儚かった。