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激ニブ星の恋人?

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第二十七話 またこの日がやってきた



朝、銀時は万事屋の応接間兼居間にある日めくりカレンダーをビリッとちぎった。
今日の日付があらわれる。
十月十日。
「あ、俺の誕生日だ」
免許証などに誕生日として記されている日付と同じである。
ふだんは意識していないので、当日になって、もうこの日になったのかという感じだ。
そういえば、去年は自分の誕生日をすっかり忘れていて、まわりから祝われて驚いたぐらいである。
去年の誕生日にあったことを思い出す。
「一年って、あっというまだよなァ」
なんだかしみじみとしてしまった。
さらに。
「あ」
あることに気づいた。
「一年たつのに桂との仲が進展してねーぞ!」
いちおう恋人になり、キスをするようになった。
けれども、その先はまだしていない。
「それはこれが激ニブだからでしょう、銀さん」
「銀ちゃんがヘタレだからアル」
ソファに座っている新八と神楽が冷静に意見を述べた。

「そんなことでいいわけないっス!」
怒鳴る声が聞こえてきた。
また子が応接間兼居間に入ってくる。
しかも、また子だけではない。
高杉と万斉も部屋に入ってきた。
彼らは銀時の知らないあいだに万事屋に入ってきていて、話を盗み聞きしていたようだ。
どうせ新八と神楽が彼らを家の中に入れたのだろう。
新八と神楽は鬼兵隊メンバーと協力関係にある。
紅桜篇でいろいろあったことは、もはや、どーでもいいらしい。
「誕生日と言えばカップルの一大イベントっス! 今日こそ、ちゃんとキメるっスよ!」
また子は拳をふるわせ、熱く主張した。
新八、神楽、万斉、そして高杉まで、うなずいている。
「銀さん、今年はみんなでお祝いすることより、銀さんの恋愛を優先させますね」
「銀ちゃんのために、みんな協力するって言ってくれてるアル」
「晋助様が素晴らしい計画を考えてくれるっス」
どうやら今日は大変な一日になりそうだ。
銀時はそう予想し、げんなりした。
そのとき。
「大変です!」
変兵太が部屋に駆けこんできた。
「どうしたっスか、武市ヘンタイ」
「私は変態ではありません、先輩です」
「それより、桂はどうしたっスか? 確保するのが先輩の役割っスよね」
「桂の確保に失敗したでござるか」
「それが、桂は確保されたんですよ」
「じゃあ、桂はどこにいるっスか?」
「屯所です」
「はァ?」
「だから、桂は真選組に確保されたんですよ」

「えええーーーーー!?」
複数の驚く声が万事屋に響き渡った。


作品名:激ニブ星の恋人? 作家名:hujio