~悟り系男子と絶望系女子が出会ったら~
そう呟くのもむなしく、空は雲一つない晴れっぷり。今日もどうやら滅亡する気は無いらしい。
一つため息をついて、私は眩しい部屋の窓から視線をそらす。
別に、分かってる。この願いが間違ってることぐらい。
……でも、どうしても「地球滅亡」を望んでしまう。
何の希望も見出せない未来が、辛くてたまらないから……。
私はこれからもきっと、偽りの笑顔と、思ってもいない言葉を並び立てながら生きていく。
ただただ時間を無駄にして。
本当に馬鹿らしい。なんで生きてるんだろ。
私が自分のむなしさをどうすることもできないまま、いつも通りの一日は始まった。
……と、思われた。
朝、電車に乗る前までは……
作品名:~悟り系男子と絶望系女子が出会ったら~ 作家名:カオル