Bhikkhugatika
寸劇"私の行為"
二人の男があぐらを組んで向き合っている。
「誰も見てやしませんよ」
「私とあなたが見ているじゃないですか」
「私とあなた以外には誰も見てやしません」
「つまりあなたは、自分が他人や物によって幸せとなり不幸となると考えてらっしゃるのですね。だからあなたは満たしてくれる他人や物を探して世間をうろつくのですね。自ら根気よく善い行為に励むことで自ら生き甲斐に満たされることなく、満たしてくれない他人を罵りながら」
「あなた私を侮辱しましたね」
「そう見たのはあなたです」
「私はあなたを許さない」
「友よ、私はあなたを満たすことができないんです。あなたを満たすことができるのはあなたの行為だけなんです」
「よろしい、私は私の行為で私を満たしましょう」
暗転。殺した者が立っており殺された者が寝ている。
「満たされないではないか、なぜだ」
幕。
作品名:Bhikkhugatika 作家名:RamaneyyaAsu