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牛は表情を変えない
どこへ行く時も
塩を舐め　水を飲む時も
出される餌を見る時も
乳を搾られる時も
子供を産む時も
頭を突き合う時も
そういう日常の時も

行きたくない所へ行く時
足を踏ん張り抵抗の時
結局荷台に
二度と戻ってこない
その時も

急に広い外に放たれ
人が寄りもしない地になったそこで
骨になった仲間を見たとき
そんな時も

牛はただ
「モー」
とだけ言う