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女の子が女の子に告白される

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「ばいばい、カワちゃん、ミズホちゃん」
私は今、ソフトテニス部の活動を終えて帰宅するところだ。
17時、もうあたりは真っ暗で、風が吹くと一気に冷える。
明るいテニスコートから離れ、学校の裏手校門から出ようとする。
そこに、名前も知らないクラスメイトの女の子が校門に寄りかかっていた。

キノ・・・・・・ザキだっけヤマだっけ?

「こんばんは。木下っていうんだけど覚えてる?」

「あぁ木下さんね。もちろんだよ」

……忘れてたなんて言えない。

「何か私に用事かな?」

彼女は真顔で目を大きく開き、顔はやや紅潮しているように見える。

「あ、あのですね」

木下さんは持っている学校のバッグをゆらしながら何かもどかしそうにしている。

なんだろ……とてもいいにくいことなのかな。

もしかして、私がクラスメイトの大野君と付き合ってるのがバレちゃった!?

あれはトップシークレットだからまずいよー。

それとも、生徒会のお金横領したのがばれちゃったかなぁ。

でもそれってすぐ返したしなぁ……。

なんかいやーな予感がするなぁ。

「うん、なにかな?」

と、とりあえず笑顔で対応しよう。

「ひゃぅ。あ、あの、その」

ん? このリアクションは、何かデジャヴを感じるなあ。

「はい?」

首をかしげながらも山下さんの顔をよく覗き込もうとする。


「好きでーすっ! 言っちゃった。きゃぁ」

は? イマナント?

「私、女だよ? 男の子のアレついてないよ?」

私を男と間違えているなら失礼な話である。

そんなに身体大きいかなぁ。

最近おっぱいも大きくなってきたとおもったのに……。

そう思い自分の努力の塊である胸を見る。

BからCだよ? 頑張ってると思わない?

「違うんです!  マコちゃんが好きなんです」

だけど私はこの子に告白されたところでどうしたらいいんだろう。

「あ、あのね。木下ちゃん」

「は、はい!」

直立不動の姿勢になった木下ちゃんは確かにかわいいとおもう。

ん?かわいいというか、めちゃ可愛いぞ。

だけどおかしいな。私は可愛い子好きなのになんで知らなかったんだろう。

あー、木下って眼鏡っ子じゃなかったっけか。そうか、イメチェンだなあ。

私は木下ちゃんを眺めながらも冷静に分析していた。


「お言葉は嬉しいんだけどさ。私、好きな人いるんだよ」

「そうなんだ」

ショボンと首をもたげる動作をする木下ちゃん。どうしよう、少し可愛いぞ。

「だからお友達になろうね」

私はお友達作戦でこの場を回避しようとする。

私は手の伸ばした。

「そ、そんなトモモモダチなんて。マコちゃんと友達なんてはぁあああ」

木下さんは顔を真っ赤にしたまま腰を抜かしてしまった。

こ、この子と口きくの少しやめよう。

「じゃあね」

私はしれっと木下さんの横を通り抜けて帰る。

もう早く大野くんと連絡とろう。

今日は寒いから心くらい温まりたいよね!

スマホから電話帳をとりだし愛しの彼の名前を探すのだった。