漢字一文字の旅 第三巻
十二の五 【胡】
【胡】、古い月と書く。中国の遊牧民族を【胡】(こ)と卑しんで呼んだそうな。
そんな【胡】は熟語となり、胡瓜(きゅうり)のように異民族由来のものを示す。
他に胡麻(ごま)や胡桃(くるみ)があるが、胡蜂と胡座となると、ちょっと読みが難しくなる。
答えは、胡蜂は(すずめばち)、中国から飛んできたのかな。また、胡座は(あぐら)、異民族から伝わってきたのだろう。
さらに馴染み深いのが胡椒、英語で香辛料の「Pepper」だ。
だが、ここへ来て、ソフトバンクが「Pepper」と言うロボットを発売するらしい。
元々「タロウ」と名付けられていたが、孫正義氏が世界中の人が覚えやすくて発音しやすい名前にしたかったとかで、変更された。
そして、このロボットはなかなかの優れものらしく、胡椒はピリピリとするが、どうもこのヒューマノイド「Pepper」は人の心にそっと寄り添ってくれるらしい。
なるほど、「Pepper」は胡椒で、異民族の分類になるが、
一緒に暮らした〜い!
作品名:漢字一文字の旅 第三巻 作家名:鮎風 遊