moonlight 改稿版(後編)
その顔がネオの顔をさらに赤くさせた。
なぜなら、
『わたしは優太が好き――――――っ!!』
……総合祭での悪夢が蘇(よみがえ)るからだ。
「う、う、うるさーい!! どーでもいいでしょ!」
返して! と奪い返す。
「な、何なんだよ……」と言いながら、優太は自分の席に座った。
「まったく! なーにがファンよ!」
と小声でつぶやき、すぐさま隣の席で友達と話している優太に目を細めた。
「ね、ネオちゃん。まさか小倉君のことを……」
「ち、違う! 絶対に、ぜぇーたいに違うからね!」
くすくすと笑う実緒に、必死の全否定をするネオであった。
作品名:moonlight 改稿版(後編) 作家名:永山あゆむ