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おもかぴえろ
おもかぴえろ
novelistID. 46843
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徒然な日常

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 お稲荷さん。
 古くから家内安全、商売繁盛、五穀豊穣と色々御利益のある神様のお使いとして知られています。
 御霊分けがしやすかった故にあちらこちらで見かけますね。
 その歴史は紐解くと江戸時代に遡りますが取り敢えず省略。
 なっちゃんのお家のすぐ傍にも伏見稲荷系列のキツネさんが居ます。
 キツネさん、シャイなのか人見知りをするのかなかなか傍に寄ってきません。
 キツネさんの頭をナデナデしたいなっちゃん、地味に声掛けして仲良くなろう作戦展開中。

「というワケで名前がないと不便だし、名前教えてくれないから名前を付けました!」
 声高らかになっちゃんは言います。
「ふーん。なんていうの?」
 面白そうにおねいちゃんは先を促しました。
「キツネ!」
「ぷっ。まああんたがイイならいいんじゃない?」
 この子に名前はおいそれと言えないわよねぇ、とおねいちゃんは笑って言いました。
 なっちゃん自身、キツネさんでどうこうするつもりはないので敢えて強く名前を聞き出しません。
 なっちゃんが越してきたその頃から小さなお稲荷さんの名前はなっちゃんの中で「キツネ」になりました。
 そして声掛けして仲良くなろう作戦はまだまだ継続中だったりします。

作品名:徒然な日常 作家名:おもかぴえろ