徒然な日常
ある日、仲間で家飲みをしているとワクワクとした表情で祐ちゃんが口を開きました。
「なあなあ、『視る』ってそれぞれ違うんでしょ? 俺は触覚だったりさするじゃない? どんななのよ、実際」
……なぜそれをこの場で知りたがるんだ、アホか。
飲んでいなければそう思うところ、酒が入ってるとノリでの会話になります。
「あたしは目ー!」
「あたしは耳ー!」
「俺も目かなあ」
「俺は勘ー」
「おれわかんねー」
おねいちゃん、なっちゃん、あーちゃん、しんちゃん、知念くんの順番で挙手をして申告します。
「あれー、あーちゃんいっしょねー♪」
梅酒の瓶を抱えて機嫌よくおねいちゃんは言います。
「ほんとだねー」
ねー♪ と機嫌のよいなっちゃんとおねいちゃんを呆れた様に眺めていたかっしいは無駄かな、と思いながら祐ちゃんに聞きました。
酔っ払いは放っておくのが彼の主義でしたが、何分酔っ払いのノリに一人付いていけない上に話してる内容がチンプンカンプンだったのです。
感覚的な事なのかと当たりはつけているのですが、聞かない事にはわかりません。
「何の話?」
「ノリが悪いぞ、かっしい! かっしいはどうなんだ!」
「いや俺は(話が)わからん」
「なんだつまらん」
「……」
祐ちゃんは立派に放置対象の酔っ払いでした。
一人寂しく焼酎を呷るかっしいでした。
お酒は飲んでも飲まれない様にしましょう☆