八峰零時のハジマリ物語 【第二章 011】
「大丈夫なのだぞ? 零時の名前を出して事情を説明すれば、彼女も安心して話を聞いてくれるはずなのだぞ」
「そうか、じゃあ頼む」
「うむ。では明日なのだぞ」
「ああ、じゃあな」
「シッダールタ様、おやすみなさいませなのだぞ」
「ああ……。マリア……いろいろとありがとう」
マリアはかわいらしい顔でにっこりと笑って、俺たちを見送ってくれた。
そうして俺とシッダールタは、舞園の「潜在意識」から出て、彼女をそのまま寝かせたまま起こさずに舞園家を後にした。
作品名:八峰零時のハジマリ物語 【第二章 011】 作家名:mitsuzo