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ときどき立ち止まること

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休むことはだいじなのだと、久々に感じました

6連勤なんて何年ぶりだろうか。
以前在籍してた職場では当たり前のように行われていましたが
そういや7連勤ってのもあったなあ・・・
13時に出勤して、すぐランチいけって言われて、
忙しいから後の7時間は、休憩10分だけで立ちっぱなしで働けよ、当り前だろその位
って職場だったのを思い出します

それに比べれば待遇も遥かにいいし
残業手当もちゃんと出すし
有給もちゃんと取れるし
今の職場は
まあまっとうな方だとは思います

もっとも最近業界の景気が悪いせいか
だんだん人使いが荒くなっては来てますが



・・・長い余談でした


さて本題

6連勤中は他のことを考えている余裕が一切なくて
今日と明日と明後日と・・・
とにかく体調を崩さずに何とかして出勤することだけ考えてました

月月火水木金金~♪
とか
24時間働けますか~♪
なんて
古い歌を思い出しますね

やりたいこととか、気になることがあっても
気にしてたら明日の仕事に差し支えるので
帰宅したらご飯食べて、お風呂に入って、寝るだけ
とにかく単純に「仕事」+「生活」のみを行いました

他のことは全部気持ちの中で圧殺です
気にしたら負けだから

何よりそれが一番きつかった
大したことをするわけではないにせよ
自分の時間を取って
やりたいことをやる
たったそれだけのことをする時間がありません

とにかく仕事以外の自分は圧殺

これずっとやったらほんとに死ぬな
そう思いました

今日は実に6日ぶりの休みです
1日だけで、明日からはまたいつも通りに仕事

それでも
昼間、あまり時間を気にせずに、ただ外をぶらぶら歩く・・・
それだけのことがすごく新鮮に思えました

空が高くて澄んでいて
風が気持ちいい

ざわめくお社の森の匂いだったり
少し枯れ掛けた秋の草の匂いがして
木漏れ日がきらきらして

町行く人の声
鳥の声
車の音すら心地よく

世界はこんなに光にあふれている
生きてるっていいことだ・・・

そんな風に思いました

実家は今頃稲刈りの真っ最中でしょう
遥か彼方まで広がる金色の穂波の中を
トラクターが進んでいきます
機械化が進んだ現代でも
あの金色の穂波の美しさは変わることはありません
(実際の農作業はもちろん美しいばかりではありませんが)

そんな美しい景色でなくて
薄汚れた空気渦巻く都会に住んでいても
それでも世界は
ひとのいとなみは美しく
生きているのはすばらしいことなのだと
感じることができました

ひとのこころはきれいなだけではないけれど
きれいなものも
きたないものも
全部そこから生まれてくるのだ

「心を亡くすと書いて忙しいと読むんだよ」と言った人がいます
まさにその通りです

忙しさにとりまぎれていつの間にか心を亡くすってこわい
しかもそれは
誰の日常にも当たり前のようにひそんでいる落とし穴

お金がなければ生活できない
そんなゆうちょうなことは言っていられないよ

・・・なんて声が聞こえて来そうですが
ときどき立ち止まって

自分がどこにいるのか
なにをしているのか

じぶんの立ち位置を確認するのって大事なこと

気がついたらどこかよく分からないところに流されていて
じかんはもうあんまり残ってなくて

やりたいことがあったのを思い出したけど
もはや手遅れ

・・・なんてことになりかねませんから
作品名:ときどき立ち止まること 作家名:maki