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世界を支配する方法  其の八

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  「世界を支配する方法」


【其の八】


A:「『地球植民地化計画』……これが『レプティリアン(爬虫類人)』の『真の目的』です」

俺:「そう言えば、その『地球植民地化計画』ってのは一体何なんだ?」

A:「あなた方の歴史で『植民地』とはどういうものでしたか?」

俺:「そうだな……『植民地』ってのは、戦争で勝った国が、負けた国の領土をそう呼ぶ……かな?『植民地化』されたその土地は、戦争に勝った国……『戦勝国』が、戦争に負けた国……『敗戦国』に押し入り、その土地の『富』を奪ったり、その土地の人たちを『奴隷扱い』したり……といったところかな?」

A:「そうです。つまり『占領』ということです。ただし、このレプティリアンの『地球植民地化計画』は少し異なります。レプティリアンの連中の『地球植民地化計画』とは『人類を奴隷のように扱う』のはもちろんだが、それだけではなく、『人類』自体を『家畜化』することを最大の目的としている」

俺:「か、家畜化……?」

すぐにはピンッとこなかった……だが、

俺:「えっ……? そ、それって……」

A:「はい、『人類の家畜化』……つまり、"『人類』を『食用』として育てる"ということです」

俺:「!?……かっ……かはっ!」

俺は、ショックのあまり過呼吸になった。

A:「大丈夫ですか……ゆっくり呼吸して……整えてください」

俺はAに背中と胸をさすられながら、呼吸を整えた。

Aのおかげで、すぐに過呼吸は元の戻った。

俺:「俺たち『人間』を……『食用』として育てる? それってつまり『食べるため』ってこと?」

A:「そうです」

俺:「つまり、『牛』や『豚』と同じように……ってこと?」

A:「そうです。"あなた方『人間』が『牛』や『豚』にやっていること"と同じことを"彼らが『人間』にやるだけ"です」

俺:「そ、そんな……」

A:「今まで地球に暮らしてきたあなた方、人類は『人類以上の脅威の存在』が無く、『食物連鎖の頂点』であり続けましたね?」

俺:「……ああ」

A:「その『人類以上の脅威』が現れたということ……『食物連鎖の頂点が入れ替わる』……そういうことです」

俺:「……ちょ、ちょっと落ち着かせてくれ」

A:「……わかりました」

何も考えられなかった。

何も……考えたくなかった。

現状を……突きつけられてる『真実』を……否定したかった。

知らないフリをしたかった。

しかし……、

俺:「……OK。もう大丈夫だ……続きを」

A:「もう……続けてもいいのですか?」

俺:「……ああ、大丈夫だ。どうせ、もう『後戻り』はできないっ!」

A:「わかりました。では……」

そう言うと、Aはさっきの壁に向かい、また指と腕を振って壁に映っている外の「宇宙空間」の景色を消し、「黒い画面」の映像に切り替えた。

俺:「?……何だ?」

A:「これから、あなたに『人間のこれまでの歩み』をお見せします」

すると、前の「黒い画面」が俺の前に迫ってきた。

どんどん俺に近づき、ついには俺と……「同化した」。



――気がつくと、俺は真っ暗の「暗闇」にいた……が、次の瞬間、自分の眼前の下に映像が流れ出した。

それは……「牛や豚が精肉店に行く前の『食肉処理場』の光景だった。つまり……牛・豚という『人間のため』の『食用の家畜』が殺されて『人間の食用肉』になるまでの映像だった」

俺は『肉』を食べる。

牛も豚も大好きだ。

もちろん、食べるときは「いただきます」と言って残さず食べ、食べ終わったら「ごちそうさま」といって食事を締める。

それは「俺たち人間は『命』を食べて生かされているから」だ。

そうやって俺はこれまで「食べ物」に対して感謝をして生きてきた……と自負していた。だが……

「それは……そんな『生易しい映像』では無かった」

これまで生きてきて「食肉処理場」のことなんてちっとも知らなかったが、その映像を見て『頭がおかしく』なりそうになった。

だって……、

「牛や豚が目の前で悲鳴を上げて殺されていく仲間を、見ながら並ばされて待っている映像」だったからだ。

俺は……勝手なイメージだが、「食用の肉」になる前はちゃんと「痛みを与えないように殺している」と……そう思っていた。

しかし、実際はそうじゃなかった。

人間は、「効率化」「経費削減」のため、「意識がある状態」で牛・豚を食肉処理場で殺していたのだ。

怒りを覚えた……が、しかしその瞬間、自分に対して「大きな嫌悪感」が包んだ。

それは……そもそも「痛みを与えないように殺していると思った」と思っている時点で、俺もその「人間」と同じだということ。

それが「痛いほど」わかった。

もう……「自分自身が保てなくなる」……そんな感覚に陥り、そして……意識が飛んだ。

……

……

――気がつくと、俺はまだ宇宙船の中にいて、横にはAがいた。

A:「……気がつきましたか?」

Aは、やさしい顔で微笑んで声をかけた。

俺:「あ……あの……お、俺……」

何と言うか……Aの顔を「まとも」に見ることができなくなっていた。

A:「すみません……少しやり過ぎたかも……しれませんね」

俺:「……」

Aは、そう言ってくれたが、俺にはすぐにわかった……「Aはやり過ぎたとは思っていない」ということを。

俺:「いえ、大丈夫です」

A:「……そうですか」

言葉にはしなかったが、Aも俺もお互いが言いたいことは伝わった気がした。

Aはこう言いたかったのだ……、

「これが俺たち『人間』という『生き物』だということ」を。

そして、俺はAにこう伝えたかったのだ……、

「本当の意味で『人間』を『理解』できた」ということを。

つまり……、

俺:「つまり『同じ』ってこと……か」

A:「……そうです。あなた方『人間』も、『レプティリアン』も」

俺:「……そうだな。そして、その『家畜』の順番が、ただ『人間』にも訪れたってことか」

A:「まあ……そういうこと、です」

俺:「これと同じことが『これからの地球』で行われるということ、か」

A:「そうです。『人間』は『レプティリアン』にとっては『食用』です。『人間』にとっての『牛・豚』と同じです。それがこの先の地球の未来です。それが『地球植民地化計画』です」

俺:「……そうか」

A:「それでは次に、この『地球植民地化計画』の詳細をお話しましょう……」


その『全貌』が、Aの口から語られた。