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「ねぇ……空が、空が赤い」

　ラクルが言った通り
夕焼けに彩られたように空が赤く染まっていた。

「あっちは村……」

　2人は血の気が引いていくのが分かった。
そして、両手に持っていたものを反射的に
全て投げ出し、全力で村へ駆けだした。

　息の切れた2人が村に着くまで
そう時間はかからなかった。

「――ッ！」
「う、そだろ……」
　
　しかし、目の前に広がる光景は悲惨なものだった。
　村のいくつかの家は半壊状態。
　動かない知り合いが辺りに寝そべっている。
　なによりも村は火の海だった。