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テーマ『空』『思い出』(3)

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県といっても軍。
説明会といっても普通のものではないだろう。
おそらく体力テストの様なものがあったり、
竹刀でも持った極悪な鬼教官が、
「話しかけられたとき以外は口を開くな 口でクソたれる前と後に“サー”と言え分かったか、ウジ虫ども!」
とかいうのをどうしても想像してしまう。
そんな風に全力で身構えていた僕をあざ笑うかのように、
ごくごく、
しごく一般的な説明会が私立体育館を会場に行われた。
集められた志願者に対して「例のあの少佐さん」が、
自分がいかに戦場で活躍したかなんていう、
話し方次第ではとても面白そうな話を大層つまらなく話すのをあくびを噛み殺しながら聞いた後、
担当者との個別面接が始まった。
まるで一匹の大蛇の様になっている列に並び、
まるで某人気遊園地でアトラクションを待っているみたいだと、
友達と談笑していると、
自分の番になった。
挨拶と軽い礼をした後、僕は椅子に腰かけ、
担当者の顔を見て僕は絶句した。
僕の目の前にいる人は、その人は。
僕の父だった。