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八峰零時のハジマリ物語 【第二章 006】

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《だから、今回の『マナ集め』は同時に『悪魔とぶつかる』可能性が高いってこととつながるのさ》
「なるほど」
《なるべく、ワタシの力を使わずに女性の悩み事を解決してもらうことがベストなのだが、しかし、そうも言ってはいられない事態は多いだろう。特に『悪魔』とぶつかる時はな》
「……」
《とりあえず、魔界の者たちに知られない程度にワタシの力を引き出すことは可能だ》
「そ、そうなのか?」
《ああ。前の『通り魔の悪魔』程度ならな。しかし、それ以上の悪魔の場合は別だ。少なくとも魔界の者に知られない程度に引き出せる力は最大でも……『30%』までだ》
「……30%」
《それでも、だいたいの悪魔なら対処できるはずだ。だから心配するな。きっとうまくいくさ》
「……」
《ま、とりあえず、そういうことだから。零時くんはいつもどおりでいいからね。女性の対応のときはワタシが身体を取って代わるから》
「……」
 どこまでが本気でどこまでが冗談なのか、得たいの知れない男とだけはわかったよ、シッダールタ。
 そんな、俺の『心の声』を聞いたシッダールタは、不敵な笑みを浮かべて俺の『心の声』に答えていた。

――そして

 シッダールタの言うとおり、退院から一週間後の登校初日――『第一相談者(ファースト・コンサルター)』はやってきた。