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飛鳥川 葵
飛鳥川 葵
novelistID. 31338
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いるいる辞典 ありがた迷惑な人

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休日の夜、やたらとメールが入ってきた。遠距離になってしまった彼女からである。最近再就職が決まったので、職場の出来事を毎日のように送ってくる。だが今日は違った。なんだか説教じみているのだ。これからは介護だのなんだので始まったのだが、オレも再就職を考えろと言い出したのだ。先を見据えて大手へとか、給料がどうとか。付き合いだして半年とはいえ結婚も考えていないのに、何故そんなに言われなければならないのだろうか。寂しいのだろうかと考えつつも答えは違いそうである。
 メールはどんどん入ってくる。読んでいるだけマシなのか。内容はありがた迷惑でしかない。いい加減うんざりしてきた。ケータイを放り出してやろうか。気付けば受信が満杯になっている。削除を試みるも面倒臭い。
 とうとう頭に来てしまった。一体いつまで続くんだ。メール魔も大概にしてくれ。またメールが入る。反射的に着拒してしまった。その勢いでアドレス帳から彼女を全削除してやった。せいせいした。もういいや。風呂に入ってさらにスッキリしよう。

 風呂から上がるとメールが入っていた。時間は22時前。誰だろうと開いてみるとさやからだった。そういえばこの間メアドを交換したんだっけ。なんとなくワクワクして読んでみる。
「そろそろコレが必要なんじゃない?」
 なんのコトか分からずに添付画像を見てみる。一瞬で泣きそうになった。結婚情報誌だったからだ。すごい笑顔で撮ったに違いない。無視するのもなんなので、「結構です」と泣き顔を添えて返信した。女性には絵文字を使うのが基本と聞いたコトがある。すぐさま返ってきて、しょぼんとした絵文字が1つ。思わず吹き出してしまい、悪乗りして泣き顔を1つ送り返す。オレは何をしているんだ。