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無職で家無な俺でも運はある(3)

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夜が明けた。

俺は昨日出会ったあの子のことを考えていた。

自分を女神と名乗り、名前も知らず、俺のことを「ホムさん」と呼び、なりより俺に優しくしてくれたこと。

疑問がありすぎて頭の中がパンパンである。

今まともに働かない頭の中で1番に疑問に思ってることは、なぜ俺が山に行くと分かったのか、である。

ストーカーなわけないし、かといって別にあの子は女神なわけないし、普通の女の子なわけだから特に人の心が読めるわけないし、一体何者なんだあの子は?

そう考えている時、1匹の猫が近づいてきた。そして俺の肩に乗り、

「次はどこ行くの?」

と聞いてきた。
俺はびっくりしてベンチから落ちてしまった。


「痛ッテ!」
「クスクス。相変わらずドジだねぇホムさん」


その猫は俺を笑い、ニヤニヤしている。
猫がニヤニヤしてるところなんて初めて見た。

てゆうか猫が普通喋るか?
否!
どうやら俺は病気に罹ったみたいだ、猫がニヤニヤする幻覚を見たり、猫に話かけられたり、どうやら昨日食べたキノコは毒キノコだったらしい。なんかやたら優しいと思ったらそういうことだったのか。


「うん、違うから、昨日渡したキノコはちゃんと消毒済みのキノコだから。ホムさんは相変わらず人を信じないね、今は猫だけど・・・だから会社クビになったんだよ?」
「おま、人の考えることわかるのか?」


よくよく聞いてるとこの声はあの子の声に似ている・・・気がする。


「まぁホムさんに憑いた女神だからホムさんのことしかわからないけど、それより場所変えない?ホムさん周りの人から見たら猫と話してることになるよ?」
「あ、あぁそうだな」


憑くってなに?という疑問を持ちつつ猫(あの子)について行く。