小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
藤枝 真緒
藤枝 真緒
novelistID. 32347
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

劇場の主と客人

INDEX|1ページ/1ページ|

 
劇場の主であるミイラ男に招待されたアルラウネ。
演劇鑑賞後の挨拶をしに楽屋へ訪れる、大人のかけひき的なワンシーン。

ミイラ男(M)…彼が包帯グルグル巻きなのは役になりきるため。
       演技に集中し、自分に自分を見せないためでもある。

アルラウネ(A)…美しい女人型植物モンスター





A お疲れ様、今日も素敵な舞台だったわ。

M これはこれは…まさか、本日もお越し頂けるとは…
  毎回招待状を送りつけてる甲斐がありますよ。

A おかげ様で退屈しないわ。
  …人間達との生活は楽しい? 

M ええ…演劇こそ、私の生きがいですから…。

A …魔界を捨てる程ですものね。
  貴方の情熱は本物だわ。 

M お褒め頂き光栄です。


(短い沈黙)


A ねぇ?貴方の素顔をご存知の方はいらっしゃるの?

M 貴女がお望みならいつでも御覧にいれましょう。

A お口がお上手ですこと…
  それは私の欲しい答えではないし、そんな気はないのでしょう?

M 信じる信じないはお任せしますよ。
  ただ…私は、貴女相手に芝居はできません。

A …まぁ、いいわ。
  次の舞台も呼んでくださることを願っています。
  楽しみにしてるわ、御機嫌よう。

M この甘美なひとときを永遠に繰り返すのも悪くない…
  だが、よからぬ虫が付かぬよう、そろそろ摘み取ってしまおう。
  あなたは私の元でこそ輝く、ただ一輪の華なのだから… 
作品名:劇場の主と客人 作家名:藤枝 真緒