魔女と魔女狩り Ⅳ
―8章―
私が彼と話を済ませた頃、
マスターは裏から戻ってきた
『…途中話聞いていたんだろうな…』
そう思ってしまうほどいいタイミングで、
笑顔で、彼は戻って来た
しかもその手にはあたしの大好きな味の酒と、グラスが3つ
その酒は、マスターが新メンバーが入るたびにみんなに振舞っていた酒。
けして高くはないけれど
私たちは、その酒が大好きだ。
コトン、と音を立ててマスターはカウンターにグラスと酒をおく
そのおいたグラスにヴィクターは酒を注ぐ
「…さて、乾杯するかぁ!!」
マスターの声で私たちは乾杯っ!とグラスを傾け相手のそれに軽く当てる
―ずっと、続けばよかったな。こんな時間が…―
一瓶からにし終わった頃、それは突然来た
バタン!!と酒場の扉が蹴破られた音がした
いきなりきたソレに私たちはびっくりしてほんの少し、硬直した
そんな中5人くらいの男がずかずかと店の中に入ってこう叫んだ
「レイラという女はいるか!!?」
私はこと時悟った。
全てが終わる時が来たのだと。
幸せな夢は、もう覚める時なのだと