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スターサインプリキュア☆

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第15話「5人目はキュアシグナス!スターサインプリキュア全員集合!」



「…。」
私はそっと目を開ける。カーテンの間から差し込む光は明るい。
あれ…?私は日本に来て、レオを助けてもらって…
「沙織、目が覚めたかい?」気配を察したのか、レオが私に声をかける。
「レオ…?」
「よく眠っていたね。もう朝だ。」
「えっ……いけない、荷物をまとめて出ないと。」
私は急いで起き上がって持って来たスーツケースに手を伸ばす。
「本当に帰るつもりかい?」
「当たり前でしょう。」
「確かにキミは人と関わる事に関してはめんどくさいものだと…避けているかもしれない。でも友達が…
仲間が要らないなんて言葉はキミの本心じゃない。キミは嘘を付いている。」
「嘘じゃないわ。」
「いいや。嘘だ。」
「嘘じゃな…」
「じゃあボクはここに残る。」
「え…?」
レオの反応に私は戸惑う。どういう事…?
「今までボクの面倒を見てくれて心から感謝しているよ、紗織。だけど…キミには友達や仲間なんて必要ないんだろ?ボクには仲間が必要だ。パートナーが必要だ。今回ボクが力を失った理由、分かるかい?」
「…。」
「ボクの故郷、コンストレーション王国にスター・バーストっていう変な連中が乗り込んで来たみたいでね。そいつらが…スタージュエルという国の宝を奪おうとした。国王様達はそれを阻止するためにスタージュエルを地球へ飛ばした。」
「それがどうしたというの…。」
「ボク達はスタージュエルの力に守られながら星で生きてきた。そしてどうも、ボク、アルカス君、ハル君、ピーコ君、ロタ君…ボク達はプリキュアのパートナー妖精として役割を果たすのが使命なようでね。
そのためには普通の住人よりも力がいる。スタージュエルの力が必要なんだ。アルカス君達は集めたスタージュエルたちに守られているから問題はない。でもボクは…ボクがここを去ると結局は同じ事になる。」
「…。で、でも具合が悪くなったのは最近でそれまでは…」
「やつらがまだスタージュエルを開放してなかったからだ。それに急にあそこまで弱った訳じゃない。
少しずつ異変は感じていた。」
「あ…。」
確かに…昨日の彼女達の話を聞く限りではそうだ。レオの話ともつじつまが合う。
「ボクがキミとアメリカに戻ってもまた君に迷惑をかける事になる。それに一人が好きなキミにプリキュアになる事を無理強いするつもりもない。敵は強いんだ。仲間と結びつく事が何よりも重視される。それを望まないキミには無理な話だ。」
「…。そうね。私は友達とか仲間とかそんなの信じない。いつかは消えてしまうものだから。」
「じゃあどうして。」
「え?」
「どうしてボクのためにここまでしてくれたんだい?
以前言ってくれたじゃないか、ボクの事を唯一の「友達」だと。」
「それは…」
「嘘じゃないだろう。あの時のキミの目をボクはよく覚えている。キミは本当は友達が欲しいって仲間が欲しいってそう思ってる。」
「違う…私は…。」
「キミは…星が嫌いだったね。」
「ええ…大嫌い。」
「でもそれも本当は嘘だ。」
「何を言ってるの…?」
「本当は星だって大好きで守りたい。星だってキミを見守っているから。」
「ちょっと待って。何の話か分からない…。」
「キミが一歩を踏み出せば間違いなく多くの人の運命が好転する。それは本当だ。だけどキミが踏み出さなくても他の人が踏み出せば未来は結局好転する事になるだろう。」
「私がプリキュアになってもならなくても同じって事?」
「ああそうさ。」
「それなら…」
「1人だけ…後悔する人が出る。それはキミだ。」
「…。」
「他の人が踏み出せばキミだけが後悔する事になる。世界中でキミだけが。」
「なんで…」
私はさっきからレオの話が理解できない。
何を言っているの?彼は…
「後はキミの好きにすればいい。キミの人生だからね。最後に一つだけ…キミに言っておきたい事がある。」
「…。」
「You’ll never find a rainbow if you’re looking down.(下を向いていたら、虹を見つける事はできないよ。)さて…星羅さんは学校へ行ったようだしボクはもう一眠りするよ。おやすみなさい。」
レオはそう言って私に背中を向けて体を丸める。
私に…私に…どうしろと…?分からないよ…あなたの伝えたい事が…。