魔女と魔女狩り Ⅱ
―4章―
あのあと、彼は私を大通りに連れ出してくれた
家まで送ると言ってくれたけれど私はそれを断った
「……ふぅ…」
家に着くと私は冷蔵庫に冷やしてあるビールを取り出して
一息つく。
『なんであいつにあんな依頼が…』
傭兵のあいつに、何故あんな依頼がきたのか…
私は窓の外の夜景を見ながら考える
はっと意識が戻ると
ビールは結露していてテーブルはびしょびしょになっていた
「あぁ~あ……」
ため息交じりに呟く
私はそのビールを冷蔵庫に入れ直して少し考え込んでから
風呂に入ろうと決めた
気分を変えるには風呂はうってつけだ
「…あ~…
気持ちいいなぁ~…」
思いっきり体と頭をあらってから風呂に浸かる
風呂に入りながらもやはりため息交じりの言葉になってしまう
『何故…?』
…私は頭をおおげさに左右にふって
「考えるのは、よそう!
考えたって私にわかるはずがないじゃん!」
そう大きな声で、自分に言い聞かせるように言った
それからじゃぶんっと音を立てて浴槽から勢いよく出た
ふわふわのバスタオルで体を巻いて私はまた、冷蔵庫の前にたった
冷蔵庫の扉を勢いよく開けてビールを掴むとその場でぐびっと一缶飲みきった