回帰ING to ファッション
医学的にも、心理学的にも、本当は「分からない」が妥当だ。
「食べる」、「寝る」、にも同じ事が言える。
説明は後付けである。行動している本人は行動前にそんなことを考えちゃいない。
では「格好をつける」はどうであろう。
もてたい、人より上に見られたい、美しくなりたいが考えられる。
行動前の目的がはっきりしている。
昇華していくとどうなるか。
最初は、「おしゃれですね、かっこいいですね」
といわれたかったのに、今ではその言葉に実感さえわかない。
目的の水準を自動的に維持するため、考えずにその行動を取るようになる。
つまり、程度の低い行動が、前述のような基本的な欲求=本能に変化するのだ。
人は黄金比率を考える以前に、本能的に美しい物が好きだ。これには疑いが無い。
より本能的な行動が、本能的な欲求に呼応する時、誰も損はしていない。
人がファッションに回帰する理由はここにあるのだろう。
作品名:回帰ING to ファッション 作家名:TRANSPARENT