里山戦争
「山」はきのこの山。「里」はたけのこの里を指すのは、読んで字のごとくである。
第一次里山戦争は、きのこの山勢力の快勝。第二次里山戦争は、たけのこの里が圧勝であった。
そして、今回の戦争は、とある一言から始まった。本当に下らない一言で始まった。
発端人はきのこの山統領、大山枝五右衛門である。
ある日、彼が自分の家のリビングで伊右衛門を飲みながらきのこの山を食べるという、至福の時を過ごしていたときだった。
「・・・里山戦争って、なんで、『里』が最初なんだ。おかしい。『山』が最初でもいいじゃないか。そうでしょう、皆さん!」
彼は62歳でも独身だったので、1人寂しくコントを繰り広げた。最近、1人突っ込みが上手になったわねと近所の未亡人サツキさんに寂しげに言われた。
「納得できなぃぃぃぃぃぃ!!!」
ケロッグのコンガのような咆哮をあげ、五右衛門はきのこの山をムッシャムッシャしながら立ち上がった。
「戦争だ!」
たけのこの里統領、小浦大大門がいつものようにトイレの芳香剤の匂いを嗅いでいると、はがきが届いた。見ると、
「やい!大大門!!いつもエラソーにしやがって!態度だけは名前通りだなチクショー!!戦争だバカヤロー!!こいコノヤロー!!場所はひなぎ公園で今日午後3時だ!!遅刻したら罰金100億万円だぞクソヤロー!!・・・あ、送ってもらったリンゴ美味しかったです。ジャムにするともっと美味しかったです。 大山枝五右衛門」
大大門は鼻息荒く芳香剤を嗅ぎ、時計を見た。まだ一時間ある。なので今度はラベンダーの香りの芳香剤を嗅いだ。
「きたな、フニャチン野郎」
「きてやったぜ、ゲロ野郎」
五右衛門と大大門は小学生かそれ以下の罵声の浴びせあいをして、身構えた。
そして・・・。
「きぃええええええ!!!」
さきに仕掛けたのは大大門だった。おおっと大大門選手、手に持っていたたけのこの里を地面にばらまいたぁぁぁ!!まるでまきびしです!動けない!!五右衛門選手動けなぃぃ!!
「くぅ・・・」
さぁ、どうする五右衛門選手!なにやら険しい顔をしている!!そうか!うんこだ!!彼はうんこを我慢しているんだ!!さっきリンゴを食べすぎたんだぁぁぁぁ!!
「・・・タイム」
「どうした、五右衛門」
「尻からきのこの里が生まれそうです」
「そうか、あそこにトイレがあるから行って来い」
「ありがとう」
おおっと、大大門選手なんというジェントルメン!!そこにシビれる、あこがれるぅぅぅ!!
5分後。
「大量だった」
「そうか。よかったな。ちゃんと尻は拭いたか?」
「ああ。なんかトイレでバーニングしたら、里とか山とかそんな小さいことどうでもよくなった」
「そうか」
「だから、水に流そう。休戦だ」
素晴らしい!!友情が生まれました!!皆様盛大な拍手で二人をお送りください。
こうして、名ばかりの大惨事里山戦争は終結したのだった。
ちゃんちゃん。