さいごの一歩
天寿を全うして
導かれるままに
天に昇ると
そこに待っていたのは…。
「やっほぅ! のりちゃん♪
やけに老けたじゃん。」
ケバいまんまの
あたしのママ。
あたしよりう~んと先に
天国に行っちゃったくせして
どうしてこんな入り口付近で
うろうろしてんのさ?
「やだわぁ。のりちゃん。
ママはこんなに
若くてキレイなままなのに
娘がおばあちゃんだなんて。
なんか変なか~んじ!」
カラカラカラ♪っと
相変わらずの高笑い。
そうなのよ…。
あたしのママ。
若くして
交通事故で亡くなって
パタパタと
天に召されていってから
もう気が遠くなるくらいの
月日が流れて行ったのに^^;
まだお気楽に
“浮遊霊”を
エンジョイしちゃってる。
「しかし惜しかったわね~ぇ。
百歳のお誕生日が目の前だったのに。」