小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
セテゥンタ
セテゥンタ
novelistID. 44095
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

泣いたって始まらない

INDEX|1ページ/1ページ|

 
赤ん坊は目が見えない。赤ん坊なら、当然のことだと思われがちだが、彼の目は、生後九ヶ月を過ぎても、焦点が定まらず、時より白目を見せ、父親と母親がとても心配した。

 父親と母親は心配になって、病院に行く事にした。診断の結果、物が見えていない可能性が高いと言われた。父親と母親はショックのあまり、夜な夜な泣いた。けれど、父親と母親は諦めなかった。なぜなら、ドクターから、貰った目薬が、優一の希望だったからだ。
(彼が生まれたのは、1985年頃。彼の家は貧乏であったため、手術するお金がなかった)

父親と母親は、彼のために、毎日、目薬を差した。何日も何日も・・・。
そして、一ヶ月が経ちました。目の検診のため、父親と母親は、彼を病院に連れて行きました。ドクターは彼の視力を検査するため、目にライトを当てます。そして、ドクターの言葉に、父親と母親は、ショックで泣きました。来る日も、来る日も。

けれど、どんなに悲しく、どんなに辛くなっても、父親と母親は、彼のために目薬を指しました。何度も、何度も。

やがて、2年の歳月が経ちました。父親と母親は、目薬を指すのを諦めました。
どんなに頑張っても、報われない努力はあります。どんなに彼のために、目薬を差したくても、ドクターはもう、やめた方がいいと言いました。

私は、父親と母親から、彼の話を聞いた時、泣いてしまい、思わず、口にだしてしまいました。
「兄さんは赤ん坊の頃、目が見えなかった」