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超絶勇者ブレイブマン その6

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「か・れ・ん・ちゃん! 猫飼わない!?」
 翌日、愛は教室で開口一番、可恋にそう話しかけた。唐突過ぎて、可恋は目を白黒させるばかりだ。
「お、おはよう、愛ちゃん……。ええっと、ごめんね。いきなりなんの話?」
「おはよう、可恋ちゃん! だからね、可恋ちゃん、前にも猫飼ってたし、また飼ってみる気はないのかなって」
「猫を? ……愛ちゃんを?」
「そうそう、私って猫っぽいから、可恋ちゃんの家で養ってくれないかなって、ちがーう! 私、昨日捨て猫を拾ったんだよ。だけど、お父さんが猫アレルギーだから飼えなくて、可恋ちゃんに頼めないかなって」
「最初からそう説明しないから混乱するんだろ」と勇気がやってきて、愛の後頭部を軽くチョップした。愛は痛そうな表情を浮かべたが、特に気にしてはいないようだった。
「まあ、俺としては自分ちで飼ってもいいんだけど、お祖父さまにうるさく言われるかもしれないから、可恋ちゃんが飼ってくれるなら一番いいかなって。
 親にも相談しないといけないだろうから、すぐには決められないだろうけど、どうかな?」
「うちは別に問題ないと思う……。私も猫好きだし、そろそろ別の子を飼おうかなとも思ってたよ。でも、一番いい、……のかな」
 可恋が少し口篭ったので、勇気と愛はどういう意味かと首を傾げた。
「あ、だってさ、捨て猫ってことは捨てた人がいるんだよね? その人にも何か特別な事情があったんだろうけど、その子にとってはその人の元で暮らすのが一番いいんじゃないのかな……」
 確かにそれはその通りだろうと、勇気も愛も思った。住み慣れたところで暮らせるならば、それが一番いいだろう。少なくとも、どうして捨ててしまったのかという事情は飼い主だった人から聞きたいと思っていた。
「でも、どうやってその人と連絡を取るつもり? そりゃこの近くに住んでる人なのは間違いないだろうけど……」
「うーん、それは私もどうしたらいいのか分かんないけど……」
 愛と可恋は悩んでしまった。それ以前に、一度捨てたからにはもう二度と飼ってはくれないんじゃないかという思いが愛にはあったが、親友が本気で考えていることを否定したくはなかった。
 そこで勇気が一つ提案した。
「張り紙をしてみるってのはどうかな?」
「張り紙? あのね、勇気くん、他に飼い主を探そうって話じゃ――」
「違うよ、愛ちゃん。だから、元の飼い主に向けて張り紙をしてみようっていう話だよ。電話番号も書いて、『この近くで捨て猫を拾った者ですが、元の飼い主を探しています』って感じでさ。
 電話番号は俺の携帯電話でいいね。別にいたずら電話があっても困らないし」
「少しでもその子に対する愛着が残ってるなら、連絡してくれるかも……?」
 それは名案だという風に、可恋は同調した。
「なるほど。元の飼い主が見付かるまでの間は可恋ちゃんちで世話してもらえばいいだけだもんね。もし見付からなかったら、やっぱり可恋ちゃんにお願いするね」
「うん、もちろんそれならいいよ。帰ったら、お母さんとお父さんにも話してみる。了承してくれたら、今晩にでも愛ちゃんちに行くからね」
「うんうん、待ってるよ。昨日はキャットフード買いに行ってて行かなかったんだけど、今日は勇気くんちの道場に行こうと思ってるけど、うちのお母さんには事情を話しておくから、時間が合わなくても大丈夫だよね」
「そうだね、猫を受け取るだけなら、愛ちゃんのお母さんがいてくれればいいし。あ、その猫って男の子? 女の子? どんな姿をしているの?」
「ええっと、女の子だね。姿はちょっと黒っぽくて――」
 愛は可恋に猫の特徴を説明し始めた。張り紙をするのは俺の役目なのだろうかと勇気は思ったが、言い出しっぺは彼だ。彼女たちに協力してもらう必要もないだろう。勇気は帰ったらすぐに張り紙の準備をしようと思うのであった。