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ソマリア星人

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横浜空港をでて神の髭の淵まで。秒速1メートルの速さで髭は生える。雨後の筍よりも成長が早いので誰もが迷惑している。誰もそれから免れ得ない。東京高速度交通営団ハンムラビ派はとんでもないテロ集団である。彼らは髭の力で世界制覇、世界征服、政治弾圧を主張している。太陽政府の軍隊を退け彼らのなすままおもうままやりたい放題の無法地帯だ。

東京高速度交通営団の戦闘兵団がブザーを鳴らすと12両編成の鉄の塊が轟音を立てて毛沢東タワーの礎を倒し始めた。ソマリアから来た現代海賊エニーダッタクは実はエジプト人かインド人かも知れないが、アーリア民族の誇りを持っている義侠心に厚い男だった。彼は千枚通しを片手に高レベル放射性廃棄物を探しにいく旅の途中地球に立ち寄ったのである。ソマリア合衆国は大熊座にあり高度な自治を獲得しているが、彼らは高濃度の放射能がないと永遠の美貌が保てないので、それを求めて星を破滅へと導きかねなかった。やはり見よ、太陽政府はソマリアを受け入れるべきではなかった。

エニーダッタクやブワハラガラアの申し出はわなかもしれなかった。乙女峠のウラン鉱山は彼らにより狙われている。ソマリア人か、インド人か大きな熊を見たら殺せという指示がでた。しかしその命令は事実無根であった。大体にして東京高速度交通営団ハンムラビ派や太陽政府やソマリアの星から来たエニーダッタクなんて完全に嘘っぱちではないか。そんな御伽噺はよしてください。冗談は良子さんである。僕らの申し込みは後コンマ数秒とマイクロメートルというところで終わるのだが締め切りは待ってくれず、表題は高々と掲げられて自殺志願者が森に置き去りにした靴のように存在感があるのかないのかわからない。結局、羊羹工場で絶望するしかなかった。ライン作業は私たちを飛躍的に堕落させた。

たとえば日本医師会推奨愛の手はギネス記録になるほど売れた。でもそれはセクハラの用途にしか使われなかった。東京都高速度交通営団の団長はこんなことをいっている。「東京『都』高速度交通営団は真理。東京高速度交通営団なんていうのはまったく嘘っぱちの組織で誤謬に塗り固められた組織です。まったく完全にナンセンスなのです。僕らは彼らよりもっと早くこの国を導けます。核武装により宇宙人をより早く撃退できるのですからこれはまったく真っ当な真理を貫いているのであります。百戦錬磨のソマリア星人を撃退するのはコバルト爆弾しかありません。コバルト爆弾を作ってコバルト爆弾をこの首都東京を完全なかたちに自損して、自壊させ、自爆させ、われらが自滅するのであります。自滅することによってソマリア星人にとってこの地が魅力的に移らなくなるのであります。」

何が正しくて何が間違っているのかなんて、そう簡単に導けるものではない。冷静に考えよう。ねえお父さん。有名なナスカの地上絵にこういうのがあるでしょう。 「いろはにほへとちりぬるを わかよたれそつねならむ うゐのおくやまけふこえて  あさきゆめみしゑひもせす」
作品名:ソマリア星人 作家名:nekopoo