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房総半島

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その暗黒殺人剣の使い手(私の兄)は本当に凶悪な男だったのである。ただの紙帽子と枝の某切れで彼は房総半島の夜を過ごした。房総半島は未知の領域である。どのような動物がすむかわからない未開の地である。ある学者は房総半島の方向は重力がおかしいので陸地づたいに歩けば火星にでも行けるのではないかということをいっている。しかしそれを嘘だと証明するのは骨がおれる作業である。

ある男が辺境の地、鴨川を目指したとき誰もが反対した。千葉県にいくなんてとんでもない糞野郎だと口を揃えていった。私の叔母は千葉には人食い千葉人の集落があるため一日も夜を明かすことをあかすことはできないと信じていた。ちなみに叔父は千葉出身の歯科医にかかったところ上下する歯科用ベットの上昇が止まらなくなり頑丈な鋼鉄製の天井に押し潰されてなく亡くなっている。

暗黒魔界剣の使い手である無職成人の私の兄は根拠のない迷信と千葉県民に対する憎悪の塊の我が町民と母、そして父そして神々に罵られており祝福されない。千葉が大魔境であろうと茨城がjcoで福島が原発で千葉が地の果てで埼玉には海も波も来ぬから安寧であると信じる。一説に千葉はネバダ州ノバリャゼムリャのような核実験場だとかいうやつもある。こいつらを見ていると該当で原発反対と叫んでいる政治的痴情集団を見るよりも腹が立ち封建社会末期症状を見るようであった。それが本当かどうかなど見てみないとわからないだろうが。

僕が将来日本の書記長になったら埼玉県民なんかはみんな立ち直れないように徹底的に枯葉剤なんかをまいて破壊してやるね。こんな偏見だらけのところが僕のふるさとでたまるものか。醜い心の人々は更生のさせようがないのだもの。そして着衣すらまとう必要のないような原始共同体社会をつくるんだ。みんなそこで幸せにいきるんだよ。どうだい。

お空を飛ぶ北朝鮮のミサイルが千葉の果てへ飛び去った。偏見はぬぐいされない。深く浸透させてしまった偏見がミサイルのように房総半島とぼくの兄に注がれる。明日兄は乳母捨て山のような房総半島へいって、山姥や山男と世俗の及ばない世界へ消えるだろう。このように千葉県はまったく完全にソビエトのように赤黒く地平の果てあって僕らを畏怖させるだったのだ。
作品名:房総半島 作家名:nekopoo