日常の一コマ 彼視点
表情もコロコロ変わって面白いし、何より彼女の行動自体がとても面白いと思う。
そんな面白い彼女の姿は見ていて飽きない。
僕が図書室で本を読んでいた時の話。
最初は彼女自身が持ってきていた本を僕の隣で読んでいた。
読んでいたのだが、なかなか面白い本ではなかったのかすぐに読むのをやめて放り出してしまった。
そして僕の方を除き込み僕の読んでいた本を一緒になって読み始め、
そのあとすぐに「頭が痛くなる本だ…」と言って横から覗き込むのをやめてしまった。
そんな彼女の姿がおかしくて可愛らしくてつい笑ってしまった。
すると彼女はそれをバカにされていると思ったのか少しむうっとしながら、
「そんな難しい本読んでいる高村くんの頭の中を知りたいよ!!」と言ってきたので、余計に可愛らしく思えて笑ってしまった。
彼女の精一杯の嫌味のつもりなのだろうけど僕には全く嫌味には聞こえなかった。
そのあとしばらく面白くて笑っていたらどうやら彼女の機嫌を損ねてしまったようだったのでジュースをおごってあげた。
作品名:日常の一コマ 彼視点 作家名:吐息