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最後に笑顔で「おめでとう」

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どうしてだろう。
どうして世界は僕たちを幸せにはしてくれなかったのだろう。
真実の愛を誓い合った僕たちをどうして引き離すのだろう。


嫌だと駄々をこねる。これ僕自身のエゴだ。
別れを選ぶのが彼女も僕も幸せになれる最良の方法だってことくらいわかってるんだ。
僕では彼女を幸せにすることなんてできないんだって。
彼女が僕のためを思って別れを望んでいることくらい、僕なんかでは幸せにすることなんてできないことくらい…

わかってるそれでも…



「あのね、私…」

止めてくれ。その続きは…頼むから言わないでほしい。
頼むから。
君からそんな言葉聞きたくない。

その言葉の続きを聞いてしまったら僕は君を手放さなくてはならなくなるから。



「…私ね、結婚するの」



本当によく晴れた日彼女は美しく着飾っていて、
その横には名も知らない男がいて、
僕がその横に立ちたかったなんて思うのに。



あなたの結婚式の日、僕はいつも通り笑って
あなたの幸せを祝えていましたか?