世界が終わるかもしれない日
「もしも?」
「もしも世界が滅んじゃうんだとしたら高村くんはいつがいい?」
「……そうだなぁ…どうせ滅ぶんなら今、この放課後の時間がいいかな」
「どうして?」
「だって人生最期の瞬間は人生で最も楽しい時間だったらいいと思わない?」
「……高村くんとって放課後は人生で最も楽しい時間なの?」
「そうだね。こうして中村さんと何気ない会話をしながら人生を終われるのなら幸せだよ」
「………そっか」
「うん」
「私も、私も、死ぬなら放課後がいいな!高村くんと!」
「そう思ってもらえて光栄だ」
作品名:世界が終わるかもしれない日 作家名:吐息