気がかりな君
男と女。1回、2回と会ううちにだんだんわかっていくわけだが、
3回以上会うのはなかなか難しい、と言うと、わかる、と思う人はどれだけいるだろうか?
この話は、その、3回の壁に関する一つの物語である。
出会いは、友達が開いてくれた合コンだった。
金曜日の夜、昔だったら花金などと言われた日に、私たちは出会った。
第一印象は、あまりよく残っていないけれど、”地味だけど優しそうな人”だった。
お互い自己紹介しあう、、、。
その人の名前は”茂”だった。
3対3で、自分たちの番が終わったので、他の人の紹介を聞く。
彼は他の人の話を殆ど聞かないで
私にこっそり耳打ちしだした。
「彼氏いないの!?本当に??
君に興味があるんだ。2人でまた会わない?」
やがて、携帯電話に電話帳を登録したい、と携帯を渡され、
「もらさず書いてね~」
なと言われて、ちょっといい気になって私の名前、
”透子”と電話番号とメールを入力した。
合コンが終わったあと、道を歩いていたら、
彼は私の手を握りだした。
そして電車に乗り込むと彼が家まで送るよ、と言って
ついてきた。
「キスしたい」
と言っている。えええええ?
「はじめて会ったのに?そんなの早すぎる」
ともちろん拒んだ。
彼は手を腰に回して来た。
私は驚いた。
「とにかくここまででいいから!」と言って
新宿駅で分かれた。
次の日、彼からの連絡は一行になかった。
そして、私は枯れていた。
もう何年も彼氏はいなかった。
夜、食事を作る合間にLINEをいじっていたら
彼の名前が表示された。
気がついたら、LINEに連絡していた。
”茂って、昨日話した茂?”
返事がすぐあった。
”たぶんそうだと思う。”
”なんで、連絡しなかったの?”
すると彼は、しようと思ったけどお腹を壊して
できなかったと言っている。
久々に、彼氏が出来るだろうか!?
私は淡い期待を持ち始めた。
そんなやり取りのあと、どうしても都合が合わなかったので
3週間後に改めて会うことになった。
写真を送ってほしいと向こうが言って来て、
送る代わりに向こうにも送ってもらった。
まだ、つき合ってもいないのに、、、?
いよいよ、会う日。
私たちは、ちょっと早めの夕飯をとった。
この数週間暖めて来た質問をする。
「大学はどこ?」とか「身長どれくらい?」、
「好きな食べ物は何?」とか、、、。
そのあと、茂の提案でカラオケに行った。
カラオケで彼は何曲か歌ったあと、
彼はいきなり私にキスしだした。
口の中まで彼の舌が入ってくる。
ええええ?早すぎるよ。
急に抱きしめられて、首筋にもキスを、、、。
その割には私の名前が覚えていないのか、「君」と呼ぶ。
「あたしの名前は透子だって言ってるじゃん!」
と自分で言ってみるけど、相変わらず彼は「君」のまま。
なんなの~!?
その割に、帰ると言っている私についてくる。
電車の中で私に抱きつき、またキスを、、、。
その日はとにかくまだ会って2回だし、振り払って帰る!と宣言した。
別れ際、彼は「ちぇ~なんだよ、、、」という表情だった。
なんとなく後味が悪く、
私は”今日はいつも飲んでいる薬を忘れたので帰る”とメールしておいた。
しかし、次の日聞いたら、カラオケで3曲目を歌ったあとは
何も覚えてないという。
あれだけ、迫っておきながら?!
私は絶句したが、気を取り直してもう一度やり直ししよう!と考えた。
翌週は、私が会おうと言い出して会った。
LINEでやり取りをして、、、。
”明日どうする?”と投げかけると
”山中湖に行くのは?”と意外な言葉が帰って来た。
彼はしきりと飲みたがっていた
”山中湖に行くと飲めないよ”
”山中湖に行く場合は泊まりかけだよ”
”どうしよう、、、”
”じゃあ、飲みに行こう”
ここで、メッセージが来なくなった。そこで私は気を引きたくて
”山中湖でもいいよ!
なんてね冗談だよ”
激しいね、今から家来る?と言われたが、
そんなこと言って、仕事中でしょ~?とごまかした。
彼がお好み焼きを食べたいと言ったので
ネットで探してお好み屋に行った。
またもや暖めていた質問をして、、、
でも、彼から私に聞かれることが少なくなった。
カラオケの話になって、
「君の歌は心がこもっていないからロボットのように感じる」
などと言われた。そんなこと言われたのは初めてだ。
そして、また懲りずにまたカラオケ屋に行った。
お好み焼き屋で焼酎を飲み過ぎた私は、意識が朦朧となっていた。
さっき言われたことを挽回しようと山崎まさよしの
『僕はここにいる』を一発目に歌おうとしたが、難しかった、、、。
「彼女がアメリカから帰国する」と言われた。
それがなんなの!?というところだが私の意識は遠のいたままだった。
そして、気がついたら彼の家にいた。
そこで初めて、彼女がアメリカから帰国するのでつきあえないと言われた。
え?私は今日、「これから一体どうしたいの?」という問いをするつもりだったのに、
全く問題外のことを言われ、愕然とした。
しかも、「なんで君がここにいるの?」とまで言われた。
自分で連れ込んだんでしょうが~!?
彼は、「好きな人がいるけど、セックスしていいだろうか?」
などと呑気なことを言っている。
いいわけないでしょうが、、、。
「じゃあ、友達になろう」とは言ったものの、、、。
私は、今日ここに来る間に、もしそうなったらする!と心に決めていた。
そして、流されて、してしまった。
私はなんてお人好しなんだろう!繊細な人だったら、きっとこの部屋を、夜中なのに飛び出していたに違いない!
次の日、一緒に呑気に朝ご飯のカレーを食べたあと、バツ2の人だったら紹介する、と言われ、
あまり気乗りしないまま自宅に帰宅し、ショックのあまり寝込んだ。
私はてっきりこのままつき合うんだとばかり思っていたから、
心が事実を受け止めるのを拒否しているのを感じた。
そもそも、断りの文句がよくわからない!
”今後の参考に本当の理由を教えて!”
とメッセージをしてしまったがなんで信じないんだ、と逆切れ調の返信が来た。
思い返すと恥ずかしいメールをしていた。私にしてはすごく頑張ったんだ。
そして、その翌々日、溜まりに溜まった思いがついに爆発した。
* * * * * *
その不快なメールは突如として送られて来た。
ちょうど仕事が一段落して携帯のメールチェックをしていた時に、、、。
”紹介の話はどうなったの?架空の人物?
そんな話はどうでもよくて、君と私のラインのやり取りが残っているのだけだ気がかりだ!
お願いだから、さくっといてね!”
2週連続会う時点で、もう相手したんだから当分いいだろう
と思っていたのに、次々となんなんだ、この女は、、、イライラする!
思いやりが何一つ感じさせられないこの言い分!
大体、せかされている気がして、とてもじゃないけどつき合えない!
ちょっとこっちが気のあるそぶりをしたからといって勘違いして、、、!
よし、そんなに削除してほしいならアカウントごと削除してやろう!!
3回以上会うのはなかなか難しい、と言うと、わかる、と思う人はどれだけいるだろうか?
この話は、その、3回の壁に関する一つの物語である。
出会いは、友達が開いてくれた合コンだった。
金曜日の夜、昔だったら花金などと言われた日に、私たちは出会った。
第一印象は、あまりよく残っていないけれど、”地味だけど優しそうな人”だった。
お互い自己紹介しあう、、、。
その人の名前は”茂”だった。
3対3で、自分たちの番が終わったので、他の人の紹介を聞く。
彼は他の人の話を殆ど聞かないで
私にこっそり耳打ちしだした。
「彼氏いないの!?本当に??
君に興味があるんだ。2人でまた会わない?」
やがて、携帯電話に電話帳を登録したい、と携帯を渡され、
「もらさず書いてね~」
なと言われて、ちょっといい気になって私の名前、
”透子”と電話番号とメールを入力した。
合コンが終わったあと、道を歩いていたら、
彼は私の手を握りだした。
そして電車に乗り込むと彼が家まで送るよ、と言って
ついてきた。
「キスしたい」
と言っている。えええええ?
「はじめて会ったのに?そんなの早すぎる」
ともちろん拒んだ。
彼は手を腰に回して来た。
私は驚いた。
「とにかくここまででいいから!」と言って
新宿駅で分かれた。
次の日、彼からの連絡は一行になかった。
そして、私は枯れていた。
もう何年も彼氏はいなかった。
夜、食事を作る合間にLINEをいじっていたら
彼の名前が表示された。
気がついたら、LINEに連絡していた。
”茂って、昨日話した茂?”
返事がすぐあった。
”たぶんそうだと思う。”
”なんで、連絡しなかったの?”
すると彼は、しようと思ったけどお腹を壊して
できなかったと言っている。
久々に、彼氏が出来るだろうか!?
私は淡い期待を持ち始めた。
そんなやり取りのあと、どうしても都合が合わなかったので
3週間後に改めて会うことになった。
写真を送ってほしいと向こうが言って来て、
送る代わりに向こうにも送ってもらった。
まだ、つき合ってもいないのに、、、?
いよいよ、会う日。
私たちは、ちょっと早めの夕飯をとった。
この数週間暖めて来た質問をする。
「大学はどこ?」とか「身長どれくらい?」、
「好きな食べ物は何?」とか、、、。
そのあと、茂の提案でカラオケに行った。
カラオケで彼は何曲か歌ったあと、
彼はいきなり私にキスしだした。
口の中まで彼の舌が入ってくる。
ええええ?早すぎるよ。
急に抱きしめられて、首筋にもキスを、、、。
その割には私の名前が覚えていないのか、「君」と呼ぶ。
「あたしの名前は透子だって言ってるじゃん!」
と自分で言ってみるけど、相変わらず彼は「君」のまま。
なんなの~!?
その割に、帰ると言っている私についてくる。
電車の中で私に抱きつき、またキスを、、、。
その日はとにかくまだ会って2回だし、振り払って帰る!と宣言した。
別れ際、彼は「ちぇ~なんだよ、、、」という表情だった。
なんとなく後味が悪く、
私は”今日はいつも飲んでいる薬を忘れたので帰る”とメールしておいた。
しかし、次の日聞いたら、カラオケで3曲目を歌ったあとは
何も覚えてないという。
あれだけ、迫っておきながら?!
私は絶句したが、気を取り直してもう一度やり直ししよう!と考えた。
翌週は、私が会おうと言い出して会った。
LINEでやり取りをして、、、。
”明日どうする?”と投げかけると
”山中湖に行くのは?”と意外な言葉が帰って来た。
彼はしきりと飲みたがっていた
”山中湖に行くと飲めないよ”
”山中湖に行く場合は泊まりかけだよ”
”どうしよう、、、”
”じゃあ、飲みに行こう”
ここで、メッセージが来なくなった。そこで私は気を引きたくて
”山中湖でもいいよ!
なんてね冗談だよ”
激しいね、今から家来る?と言われたが、
そんなこと言って、仕事中でしょ~?とごまかした。
彼がお好み焼きを食べたいと言ったので
ネットで探してお好み屋に行った。
またもや暖めていた質問をして、、、
でも、彼から私に聞かれることが少なくなった。
カラオケの話になって、
「君の歌は心がこもっていないからロボットのように感じる」
などと言われた。そんなこと言われたのは初めてだ。
そして、また懲りずにまたカラオケ屋に行った。
お好み焼き屋で焼酎を飲み過ぎた私は、意識が朦朧となっていた。
さっき言われたことを挽回しようと山崎まさよしの
『僕はここにいる』を一発目に歌おうとしたが、難しかった、、、。
「彼女がアメリカから帰国する」と言われた。
それがなんなの!?というところだが私の意識は遠のいたままだった。
そして、気がついたら彼の家にいた。
そこで初めて、彼女がアメリカから帰国するのでつきあえないと言われた。
え?私は今日、「これから一体どうしたいの?」という問いをするつもりだったのに、
全く問題外のことを言われ、愕然とした。
しかも、「なんで君がここにいるの?」とまで言われた。
自分で連れ込んだんでしょうが~!?
彼は、「好きな人がいるけど、セックスしていいだろうか?」
などと呑気なことを言っている。
いいわけないでしょうが、、、。
「じゃあ、友達になろう」とは言ったものの、、、。
私は、今日ここに来る間に、もしそうなったらする!と心に決めていた。
そして、流されて、してしまった。
私はなんてお人好しなんだろう!繊細な人だったら、きっとこの部屋を、夜中なのに飛び出していたに違いない!
次の日、一緒に呑気に朝ご飯のカレーを食べたあと、バツ2の人だったら紹介する、と言われ、
あまり気乗りしないまま自宅に帰宅し、ショックのあまり寝込んだ。
私はてっきりこのままつき合うんだとばかり思っていたから、
心が事実を受け止めるのを拒否しているのを感じた。
そもそも、断りの文句がよくわからない!
”今後の参考に本当の理由を教えて!”
とメッセージをしてしまったがなんで信じないんだ、と逆切れ調の返信が来た。
思い返すと恥ずかしいメールをしていた。私にしてはすごく頑張ったんだ。
そして、その翌々日、溜まりに溜まった思いがついに爆発した。
* * * * * *
その不快なメールは突如として送られて来た。
ちょうど仕事が一段落して携帯のメールチェックをしていた時に、、、。
”紹介の話はどうなったの?架空の人物?
そんな話はどうでもよくて、君と私のラインのやり取りが残っているのだけだ気がかりだ!
お願いだから、さくっといてね!”
2週連続会う時点で、もう相手したんだから当分いいだろう
と思っていたのに、次々となんなんだ、この女は、、、イライラする!
思いやりが何一つ感じさせられないこの言い分!
大体、せかされている気がして、とてもじゃないけどつき合えない!
ちょっとこっちが気のあるそぶりをしたからといって勘違いして、、、!
よし、そんなに削除してほしいならアカウントごと削除してやろう!!