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永山あゆむ
永山あゆむ
novelistID. 33809
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OATH~未来につなぐシルベ~ ショートシナリオ集

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大船に乗ったがゆえに



フェレル「リディア、本当に大丈夫なのか?」

リディア「何が?」

フェレル「料理だよ。俺、おまえがしているとこ、まったく想像がつかないんだけど」

リディア「ちっちっちっ! 甘いわよ、フェイ。じゃん!」

フェレル「なんだよ、その本」

リディア「シスターのレシピ本よ。無断で借りてきちゃった。

フェレル「無断って。いいのか……」

リディア「いいのいいの! これさえあれば、あたしだっておいしいものが作れるに決まっている!」

フェレル「あのな、リディア。料理も稽古と同じように何度もやらないとだな……」

リディア「大丈夫! シスターの手伝いだってやってるんだから」

フェレル「え、そうなのか?」

リディア「うん! だからダンさんの代わりは任せなさいって! そのためにあたしはここに来たんだから。一人で寂しいフェイのために、ね!」

フェレル「別に寂しいってわけじゃねえけど」

リディア「いいからいいから、フェイは洗濯物をたたんでおいてよね」

フェレル「はあ。しょうがねえ、本人が自信満々だし、期待するしかないか。しかし、あいつにこんな一面があるなんて思わなかったぜ。少しは女性として一歩せい……」

リディア「いったぁ~!」

フェレル「ちょう……」

リディア「ちょ、ちょっと! なんなのこの紫の煙!?」

フェレル「……」

リディア「キャアアアアアッ!」

フェレル「リディア――――――ッ!!」