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オレンジジュース

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今、ボクは キミと、向かい合っている。横顔でも、後ろ姿でもない。
ボクの胸元が、キミの背中の温もりを感じなくても、ボクの腿が、キミの重さを感じなくても、何だか幸せな空気を感じている。
キミの柔らかなお尻の感触も、やっぱり好きだけど、笑顔のキミをまっすぐ見られることも とても大切なことだと……思った。

ホットオレンジジュースを 啜るキミ。
しだいに紅潮して オレンジジュースのような色が射してきたキミの頬。
見つめるボクは、これから何をしようとしているんだろう。
喫茶店の窓に射し込む オレンジ色の夕陽
ただそれだけなのに……。


     ― 了 ―
作品名:オレンジジュース 作家名:甜茶