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BLOOD GAME

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第一章  平凡な日々

ジリリリィィンっと7:00にセットしてあったベッドの上の目覚まし時計のアラームがなる
「ふあああぁぁ」
大きいあくびがひとつ静かな部屋に響き渡る
 母と父は俺が3歳の時に事故で亡くなった
 幸いにも俺を引きっとてくれた親戚のおばさんがここまで育ててくれた
 蒼がポットにお茶を注ぐ、パサっと朝の新聞を広げて記事に目をとおしていた
 すると、階段の方から足音が聞こえてきた。どうやら七海さんのようだ
「おはよー蒼くん」
「おはようございます。七海さん 髪・・・すごいことになってますよ」
「ふああぁ ん? あぁいつものことだから」
 蒼はもう一つのマグカップにコーヒーを注ぐ
「どうぞ」
「ふふっ、ありがと」
 七海は蒼から受け取ったコーヒーを口に注ぎホっとため息をつく
 コーヒーを飲み干した七海は台所にスタスタ歩いていく
「蒼くん、目玉焼きでいい?」
「うん、時間ないからそれでお願いします」
「はいは~い☆」
「ありがとうございます」
「もう、蒼くんったら相変わらず私には敬語よね~」
「す、すみません」
 蒼の顔が赤くなる・・・・恥ずかしい
「私たちはもう兄弟みたいなもんだから遠慮しないのっ、年だって2歳くらいしか変わらないし、お母さんだってそういうわ」
 そう・・・引き取ってくれたおばさんは去年の春、他界した。
 今、僕を育ててくれてるのはそのおばさんの一人娘である近藤 七海であった
「はい、ありがとうございま・・・・」
「ありがとう・・・でしょ?」
 蒼は少し照れながら・・・
「うん、ありがとう」
「よろしい☆」
 七海がこっちに向かってニコっと微笑む
 ・・・俺は毎日こんな日が続いてほしいと心の中で願っていた
 7:30ピンポーンっというベルの音が玄関から聞こえるのがわかった
「はいは~い」
 七海が玄関に向かって早歩きで歩いていく
「蒼くーん、このみちゃんが迎えに来たわよ~」
「はーい 今行きます」
 蒼は学校の制服に着替えカバンを持って玄関へむかった
「おはよ 蒼くん」
「おはよっ」
 軽く挨拶を済まし七海に行ってきますと伝え僕たちは学校へと向かった
 このみは蒼の1つ下で幼なじみだ
 こうしてよく朝迎えに来てくれる
「昨日のニュースみた?」
 不意にこのみが質問してくる
「いいや 見てないけど・・・それがどうした?」
「あのね、昨日の夜の7時にね狙撃があったらしいの路上で」
 蒼は顔にシワを寄せる
「はぁ?ここ日本だぞ?そんなあるわけねーじゃん」
「ホントだってば!今朝新聞にもその記事載ってたし」
「まじか・・・そこまで目を通してなかった」
「それでね、最近物騒だなぁって思って・・・蒼くんは怖くないの?」
 そう言うとこのみは真剣な眼差しで蒼をみた
「怖いもなにもそういったやつに遭遇したことないからわかんねぇよ」
「そりゃそっか」
 そんな感じでたわいも無い話をしていたらもう学校についていた
「じゃ また後で」
「うん!」
 このみは自分の教室に向かった
 蒼が席に着くと・・・
「あああああぁぁぁおおおおお!!!!」
「げっ!?」
 ものすごい勢いで蒼の机に向かって走ってくる男子がいた
「よっおはよーっす」
「おはよー・・・つか相変わらずテンション高いな周り見てみろ避けてるぞ」
「そんなん知らん」
 声をかけてきたのは同じクラスで俺の親友、草壁 龍二だった
キーンコーンカーンコーン
 チャイムがなりいつもと変わらない授業が始まった
 そう、これが蒼にとっての日常だ
 友達と喋り、授業を受けることが・・・
作品名:BLOOD GAME 作家名:伊藤 聖