under the blue moon
夜の突き当たり
真っ青な月の夜には
真っ白な傘を差して歩く
震えるように開く花が
綻んだ思いを風にちりばめ
蝶は鱗粉をばらまきながら
彼女たちを孕ませることに大忙し
退屈なほどに見飽きない世界
クルクルと傘を回して
はしゃいでみたっていい
蛇はリンゴを隠すのに夢中だし
私の傘は月に照らされ青白く光る
夜に突き当たりがあるとしたら
きっとこんな場所なんだろう
――――薔薇もどきの言うことにゃ
まさにその時少女は轢かれ
蝶が光る鱗粉でもって
白い傘を星に変えたそうです
作品名:under the blue moon 作家名:リーヤ