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無未河 大智/TTjr
無未河 大智/TTjr
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仮面ライダー ~episode of NEW RIDERS~

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第四章 ウィザード 特殊なゲート



魔法の指輪、『ウィザードリング』
今を生きる魔法使い達は、その輝きを両手に宿し
『絶望』を、『希望』に変える…



骨董屋、面影堂
ここには、魔法使いが居候していた
操真晴人
またの名を、仮面ライダーウィザード
今年の春頃に行われたサバトにおいて、ただ一人絶望せずに生還し、魔法使いの資格を得た人間である
現在自分の体の中ではファントムを飼っており、それが魔力の源であるらしい
「晴人、新しい指輪が出来たぞ」
彼は輪島繁
面影堂の店長であり、今現在ウィザードリングを作ることの出来る唯一の人間である
ちなみに指輪には、小さなドラゴンと音符が刻まれていた
「おっちゃん、ありがと」
「今度のはどんなのなの?」
彼女はコヨミ
サバトにおいてファントムを生み出し、そして死んだはずだったが、どういうわけか抜け殻だけが残り、今は晴人の魔力を得て動いている、言い方は悪いが『人形』である
「使ってみるよ」
晴人は早速指輪を右手の中指に通し、ベルトのバックルに通した
『コネクト プリーズ』
「コネクト?またかよ…」
そういった瞬間だった
―交わした約束忘れないよ 目を閉じ確かめる
―押し寄せた闇振り払って進むよ
「はっ?」
「へっ?」
何やら音楽が聞こえてきた
なんだかどこかで聞いたことのあるような魔法少女チックな曲だ
「なんだよこれ」
それから約五分間、曲は流れつづけた
「これは…」
「使えないんじゃ…」
どうやらハズレの指輪だったようだ
「ま、いいや。ファントム探してくる」
「行ってらっしゃい」
晴人はいつも通り出かけた
そういえば俊平と凜子の姿が見当たらない
どうやら用事があって来られないらしいのだ
晴人はそれほど気にしていないようだが
晴人は外に停めてあるマシンウィンガーに跨がった
そしてアクセルを全開にして走り出した
ファントム探し
これは晴人の日課だ
魔法使いは自分だけ
ファントムに対抗できる魔法使いは自分だけだ
だから決めた
人々を絶望させたりはしない
俺が最後の希望になる
そう決めた
そんなときに、ガルーダが飛んできた
プラモンスターという名の使い魔だ
どうやらファントムを見つけたらしい
晴人はガルーダに導かれ、その場所へ急行した



ファントムは既にゲートを襲っていた
「まさか、こんなやつが普通とは違うとはな」
何も変なところはない
ただいつもファントムが使うようなグールよりも少し異様な形をしているだけのファントムだが、少し違うオーラを発していた
「うわああ、や、やめろ!さもないと、これで!」
ゲートと思しき少年は、持っているおもちゃの剣を突き付けた
それだけではない
腰には異様な形をしたベルト
頭にはヘルメット
どうやら仮面ライダーのコスプレをしているようだ
いや、レイヤーがやるような本格的な物ではない
ただベルトをつけてヘルメットを被っただけの簡単な物だ
「俺がこんなものでやられるとでも?」
ファントムは突き付けられた剣を木っ端微塵にした
「さあ、お前の希望はなんだ。すぐに潰して絶望させてやる」
ファントムがゲートを襲おうとしたそのときだった
「ぐうぅ!」
どこからか銃弾が飛んできた
「お取り込み中悪いけど、ゲートを絶望させるわけにはいかないんだよね」
晴人だ
「指輪の魔法使いか。面倒な」
ファントムはゲートから目を離した
「さ、離れてて。…とりあえず、ゲートは絶望させない」
晴人は右手の指輪をベルトのバックルに通した
『ドライバーオン プリーズ』
そしてハンドオーサーを操作して変身モードにする
『シャバドゥビタッチヘンシーン シャバドゥビタッチヘンシーン』
晴人は左手に赤い指輪を通し、そのバイザーを下ろした
「変身」
その指輪をウィザードライバーに通した
『フレイム プリーズ ヒー ヒー ヒーヒーヒー』
そして左手を真横に伸ばす
刹那、その指輪の場所から魔法陣が現れ、晴人はウィザードに変身した
「さあ、ショータイムだ」
決め台詞をいい、持っていたウィザーソードガンをソードモードにして、ファントムに斬りかかった
ファントムも持っている剣で応戦する
「貴様、何故邪魔をする」
「当たり前だろ。俺みたいな奴はこれ以上増やさせはしない。俺が最後の希望になる」
「フッ、笑わせる。やれるものならやってみろ」
ファントムは手に持つ剣でウィザードに斬りかかる
「はあ!」
晴人も剣で押さえようとした
しかし
ファントムの持つ剣は水のエレメントを帯びて攻撃して来た
「何!?」
ウィザードはそれをかわした
「水のエレメントか。じゃあ、これで行くか」
晴人は左手に緑色の指輪を通した
そしてドライバーを操作して指輪を通す
『シャバドゥビタッチヘンシーン ハリケーン プリーズ フー フー フーフーフーフー』
ウィザードはハリケーンスタイルにスタイルチェンジした
そしてウィザーソードガンで風のエレメントを纏わせて斬りかかる
だがそれは甘かった
「なめるな」
ファントムは剣に土のエレメントを纏わせ応戦した
「がぁ!!」
晴人は力負けして吹っ飛ばされてしまった
「お前…まさか」
晴人は立ち上がりながら言う
「そうよ、そのまさかよ。俺は地水火風全てのエレメントの力を使える。お前が使うエレメントの弱点を付けるのだよ」
このファントム、名をザハクという
ザハクはどうやらウィザードと同じ力を使えるというのだ
「だったらこれで!」
晴人はもう一度フレイムスタイルに変身し、もう一度ドライバーを操作した
『シャバドゥビタッチヘンシーン シャバドゥビタッチヘンシーン』
そして今度は少し違う赤い指輪を左手に通し、それをドライバーにスキャンした
『フレイム ドラゴン ボー ボー ボーボーボー』
そしてウィザーソードガンのハンドオーサーを開く
『キャモナスラッシュシェイクハンズ キャモナスラッシュシェイクハンズ』
右手に指輪を通し、その指輪を剣にスキャンする
『コピー プリーズ』
刹那、剣が二つに増え、ウィザードは二刀流となった
「たかが剣が二本に増えたくらいで…」
ザハクは高をくくっていた
しかしそれは検討違いとなる
ザハクは剣に水のエレメントを纏わせた
それで、斬りかかるウィザードに応戦した
しかし
ウィザードの炎は強すぎた
強すぎる炎は水をも掻き消す
それによりザハクは次第に劣勢に追い込まれた
「そうだ…。俺だって仮面ライダーになりたい…。だけど何も出来ない…」
ゲートの少年はぶつぶつとつぶやいていた
「いや、何も出来ないわけじゃない!」
少年は突然立ち上がり、大きく息を吸った
「迫るー ショッカー 地獄のぐーんだーん」
少年は何やら歌いだした
「なんだ?」
晴人は疑問を感じたが気にせず戦う
「我らを狙う黒い影 世界の平和を守るため」
その歌を聞いたザハクに異変が出た
「ぐおおおおお!やめろ…!歌うな…。歌うなあああ!」
「うおっ!」
ファントムは晴人を押しのけ、ゲートの元へ向かった
「歌うなああ!」
「うわっ」
ザハクはゲートを押し倒し、腰のベルトを切り裂いた
「あ、あああ、あああああああ!」
少年は大きな声で叫んだ
その体には紫色のひびが入っていた
「まずい、ゲートが!でも、おかげで弱点は分かった」