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短歌連作 サインを送る

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宇宙船落下したその瞬間に階段を駆け下りて逃げてた

僕だけが地球を守る力だと戦う胸のランプが落ちる

友達が死んだよ 星の光さえ実存として見えているのに

宇宙からやってきたから帰るんだ、星の光でサインを送るよ

カレーライスばかり作ってあげないで内腑を抉って煮ればよかった

となりから小さき影を見失いあゆむ夕暮れ ねこぜをのばす

熱を持ち死んだら灰になるひとのゆき行きて手を繋いだりする

自己主張の強い石ころ 解読のできない光の信号を吐く

ポテトチップスを食べた膨満感だけが飛ぶ燃料となるって

一緒にさたこ焼きなんて食べるかい食べてる間は熱いだけだね

君の死を世界が忘れてしまってもフライドポテトが世界を回す

僕たちはお互いだけが欲しくって願いが叶う星を探した

宇宙船信号送る裏山のほうでたしかに光ってたって

現実の檻やわらかにゆがみおり「どこまで行こう?」「果ての果てまで」

世界中すべてがきみであったなら僕はきみのなかに溶けてる

寝ていいよ起きたらそこにいていいよ明日になったらオムレツにして