コメディ・ラブ
純愛
ここは自殺の名所で有名な断崖絶壁のある海である。太陽が地平線に半分隠れており、あたり一面がオレンジ色に染まっている。
女が崖の上から海を見ている。その後ろから男が追いかけてくる。
「おい待てよ!」
女が悲しみに満ちた表情で答える。
「あなたにいいなづけがいたなんて。…」
「俺にはお前だけだ。」
「だめよ。どんなに愛しても決して私達は決して結ばれない愛なのよ」
女は男から去って行こうとする。
「待てよ」男は女の腕を掴む。
「私は借金まみれの使用人の娘よ」
「俺はそんなの構わない。」
男、女を抱きしめる
「お父さんの借金が3億もあるの」
男が驚いて答える
「たった3億だけ?」
「えっ」
「たかが3億ぐらいすぐ返してやる。なんてたっておれはK財閥の社長」
石の上に片足を乗せ決めポーズをする
「本当に?ありがとう」
女は泣き崩れる
作品名:コメディ・ラブ 作家名:sakurasakuko