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時計

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私は時間や日付にうとい。

「今日って何日?」「今何時?」なんて事はしょっちゅうだ。

私はよく”今”を見失う。



しかし、
私は時間にうるさい。

どうせ知るなら徹底的に、1秒の狂いもなく知りたい。
その0.01秒がとても大事なのだ。

なので私は部屋中の時計をあまり信用していない。
腕時計を使う時には1日に何度もチェックして
時間が狂っていないか確かめる。


不安なのだ。




しかし、ある日私は手に入れた。
とても正確な時計を。
一分一秒0コンマまで、確実に正確だ。

私は時計よりも信頼しているかもしれない。



深夜、一人で作業。

真夜中の作業はお腹がすく。
私は食料を調達しようと居間に向かった。

居間ではいつものように父が寝ている。
私は床に転がっているものを足で突こうとしたその時、
父は突然起き上がり、おもむろにテレビを付けた。

「いやいやいや!テレビをつけずに、早く寝るのだ父よ。
                 いい加減、体壊すよ。」



私は内心「よしよし」と思いながら自分の部屋に戻る。
父時計は今日もまた、正確な時を刻む。
作品名:時計 作家名:葵ハル