移ろいの中でⅡ 12月12日 廃棄物と金になる農業 追加
「あなたね、女の子から誘ってくれているのが分からないのか?」
それ聞いてもこちらはぴんと来ない
「はあ??そんなこと言われてもねえ」
歌も歌い終わりそのうち事務員まで「あのう、二人とてもいい感じなので私お暇しようか」と真顔で言うわけ。
「馬鹿なこと言うなよ、もっと呑もう!」
後で考えると隣の見知らぬお兄さん、女性に恥をかかすなと呆れて腹を立てていたようです。
さて随分お酒も進み歌も進み、時刻も遅くなりましたのでそろそろ帰ろうとなり、銀行員を送っていくことにしタクシーに一緒に乗りますと
「私おばさんと一緒に住んでいて・・・・」というような会話をしますが直ぐ近くなので家の前に着きましたが、直ぐに降りようとせずほんの少しの間があります。それを待つと彼女は降りていきました。
勿論この人とは何もありませんでしたが、周りが言う通りならそういう場面に展開しても不思議ではなかったのでしょう。
後日私の転勤が決まりその事でこの銀行へ行った時丁度昼時でしたので隣のホテルのレストランで一緒にお昼を食べようと誘いました。普通の会話の後
「あ~あ誰かいい人いないかな」のような話になったときはさすがにあれ??と思ったのですが、さりとて私は妻子ある身。いかんともしようがありません。とても笑顔が素敵な人でしたが、それから少ししてこの彼女も結婚されたようでした。
こと音楽や美術を鑑賞するとさーっと空気や考えが現れるのですが、ことこういうことにおいては全くセンスが無い。
何事もつかもうとしないとつかめない。周りから見ると凄いチャンスなのに自分では感じられないようです。いつもアンテナあげ感度を上げておかないと私のような鈍感ではつかめるものも掴めないようですから、みなさんも日頃から感度を上げる努力をしたほうがいいようです。
作品名:移ろいの中でⅡ 12月12日 廃棄物と金になる農業 追加 作家名:のすひろ