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赤い日記帳

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9/9,18:39,晴れ。

日食なつこさんの『シーラカンス』という曲を聴いている。
ふいに涙が零れた。

「お前は待っててくれたのか あたしにはそうとしか見えなかった」
「お前がいてくれるから あたしは戻りたいと頑張れるの
今は姿見えずとも 必ずいつか いつか」

先週から出血があって、心配していた。
それでも、もしそうなら出来ることはないから
考え過ぎてはいけないと自分に言い聞かせた。

部屋で1人過ごした夕暮れ、ふいにこの歌を聴いた。
歌詞の「あたし」が、自分自身にも、お腹の子のようにも思えた。
気づいたら泣いていた。

「お前が待っている地上まで もう幾らもない あとひと泳ぎ」

待ってるからね。ありがとうね。


作品名:赤い日記帳 作家名:こじはん