同心同体
透明な海に
突然落ち
底知れぬ海底に
静かに沈むかの如く
僕は深い眠りにつく
心は静かに
僕の本当の姿に近づいてゆく
暗い闇の中を
心の階段を静かに一歩一歩おりてゆく
そこには本当の僕がいる
そして君がいる
二人は何も言葉を交わさない
交わせないのでない
言葉は意味を持たないのだ
二人はそっと口づけをし
全身でお互いの感情をぶつけ合う
心が震える
身体が震える
夢とも現実とも境界のない世界
燃え盛る二人の心の火柱
天をも燃えつくす勢いで
炎の双龍となりて
大きなうなり声をあげ
天空を交わり合いながら駆け巡る
そして二人は一つの人となる
人とは男でも女でもない
一つの存在として
生きるために求め合うもの
時のことなど忘れて
二人は一つになってゆく
君でも僕でもないものになる
嘘も偽りもない世界へ
羽ばたく
ものとなってゆく